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俳優の成宮寛貴(43)が主演を務める、演出家・宮本亞門(67)演出の舞台「サド侯爵夫人」が2026年1月、東京を皮切りに上演されることが26日、発表された。
成宮が宮本演出の舞台で主演を務めるのは、2000年のデビュー作以来25年ぶり。24年末に俳優活動の再開を発表し、ドラマで8年ぶりに主演を果たした。舞台出演は12年ぶりとなる。
「サド侯爵夫人」は、日本文学を代表する作家・三島由紀夫の戯曲で、最高傑作とも評される作品。
物語は18世紀フランスが舞台。悪徳の限りを尽くしたサド侯爵本人は登場せず、彼を取り巻く女性たちの愛や忠誠、道徳、そして人間の欲望と倫理の対立を会話劇として進行する。今回は全キャストを男性が務める異色の演出が話題だ。
成宮が演じるのは、貞淑な妻ルネ(サド侯爵夫人)役。共演は、サン・フォン伯爵夫人役に東出昌大、ルネの妹アンヌ役に三浦涼介、ルネの友人シミアーヌ男爵夫人役に大鶴佐助、女中シャルロット役に首藤康之、そしてルネの母モントルイユ役を加藤雅也が務める。
宮本はこれまで「金閣寺」「ライ王のテラス」、オペラ「午後の曳航」などの三島作品を舞台化してきた。成宮は2000年、宮本演出の舞台「滅びかけた人類、その愛の本質とは…」で俳優デビュー。今回の再共演は25年ぶりとなる。
成宮は、「再び舞台という“生”の場所に立てることに、静かな高揚を感じています。三島由紀夫の戯曲に向き合うことは、俳優にとって大きな試練であり喜びでもあります」と語り、そして「鋭く精緻な言葉に呑み込まれるのではなく、自分の身体と声を通してどう響かせられるか。その覚悟をもって臨みたいと思います」と意欲を見せた。
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