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俳優の風間トオル(63)が、来年公開予定の映画「おかえりの湯」で主演を務めることが1日、発表された。
風間は、趣味の落語に打ち込み、温和で包容力のある温泉宿の支配人・佐山康治を演じる。ヒロインには星乃夢奈(20)が決まり、佐山に保護される謎多き女性・春野桜役を務める。
本作は、今年から名称を改めた「ゆうばり国際ファンタスティック思い出映画祭」で特別上映されることも決定している。
監督の夏目大一朗氏は、巣鴨に狐にまつわる落語があるという。そこから物語の着想を得たといい、巣鴨の懐かしい街並みとロケ地となった東京染井温泉SAKURAの湯けむりが作品の情緒を彩る。
物語は、記憶を失い温泉宿で倒れていた桜(星乃)を支配人の佐山(風間)が保護し、宿で働くことを提案するところから始まる。桜は客を癒やし、宿に温かな空気をもたらしていく。佐山は落語発表会の準備を進めるが、本番直前に桜は手紙を残し、姿を消す。佐山は選んだ演目「巣鴨の狐」を語りながら、桜への静かな思いを胸に抱く。
風間は、「月のきれいな夜にやって来る女性のファンタジーがあり、狐の恩返しならぬ『おかえりの湯』を支配人佐山が落語で語るシーンなど、とてもじんわり、ホッコリさせられる映画です」とコメント。
「もちろん落語は初チャレンジ。覚える所作や芝居は大変でしたが、その奥深さにまたやってみたいと、とりこになりました」と振り返った。
星乃は昨年、同映画祭で新設された近年活躍が目覚ましい女性俳優に贈られる「ヌーヴェル・エトワール賞」のベル・アクトリース賞を受賞しており、今作でさらなる活躍が期待される。
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