俳優の黒崎煌代(こうだい、23)、遠藤憲一(64)、井川遥(49)、木竜麻生(31)が11日、都内で映画「見はらし世代」(団塚唯我監督)の公開記念舞台挨拶を行った。
渋谷の街を舞台に、早くに母(井川)を亡くした主人公の青年・蓮(黒崎)が、疎遠になった父(遠藤)との再会をきっかけに、改めて家族との関係を見つめ直す物語。
同作は団塚監督の初長編作品で、日本人最年少の26歳で今年の「第78回カンヌ国際映画祭」に「監督週間部門」に出品され、12カ国の映画祭で上映されてきた。
黒崎は「去年の夏と今年の1月に撮影して、ありがたいことにカンヌとかいろんな映画祭に参加させていただいたので、長いようで短い期間で昨日から公開されてうれしい」と笑顔。遠藤も「初っぱなは低予算の小規模な作品で、手作りみたいにスタートを切った作品があれよあれよとカンヌに選ばれて、不思議な作品だなと感じている」と素直な感想を語った。
同作の英題を直訳した「新しい景色」にちなみ、それぞれが「見てみたい景色」についてトーク。井川が「来年、私50歳になるんですけど…」と切り出すと、黒崎は「すげぇ…50歳!?奇跡の…!」と目を丸くしてビックリ。井川は「何回も(50歳って)言わないで」と照れ笑いしつつ、「お母さんとしての時間が長かったので、昨年久しぶりに映画に参加した。懐かしいなって感じと、また呼んでいただけたことがうれしかった。50歳になった時に今のような活動をしている自分を想像していなかったので、まさに見たことがない景色を来年迎える。映画にこうして参加できることに感謝して邁進(まいしん)していきたい」と話した。
真面目なトーンが続く中、黒崎は「私は普通に空飛ぶ車とか、そういうことを考えていたんですけど…」とアタフタ。「じゃ…もう1度カンヌ国際映画祭の景色を見てみたいかも、いつの日か」と役者らしい回答に“路線変更”し、観客から拍手を浴びた。