俳優の杉咲花(28)が主演を務める映画「ミーツ・ザ・ワールド」(松居大悟監督、公開中)に、俳優の菅田将暉(32)が出演していることが分かった。
菅田は、物語の転機となる“電話だけの登場シーン”で強い存在感を放ち、杉咲演じる主人公の心を揺さぶる役どころを担っている。
本作は、作家・金原ひとみ氏の同名小説(第35回柴田錬三郎賞受賞作)を原作に、松居監督が実写化。
舞台は東京・歌舞伎町。擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」を愛しながらも、自分を好きになれない主人公・由嘉里(杉咲)が、新たな世界との出会いを通じて変化していく姿を描く。
菅田が演じるのは、由嘉里が歌舞伎町で出会うキャバクラ嬢ライ(南琴奈)のかつての恋人・鵠沼藤治。ライは希死念慮(きしねんりょ)を抱えながらも、由嘉里に生きる意味を示す存在となる。そして、由嘉里はライへの思いをつなぐため、藤治の実家を訪ねるが不在。後に藤治から電話が入り、約6分間にわたる会話が展開する。由嘉里はライへの願いと生きることへの渇望をぶつけ、藤治はライへの思いを語る。
松居監督と菅田のタッグは、漫画家・山内泰延氏の学園ギャグ漫画「男子高校生の日常」を映画化した以来、約12年ぶり。松居監督が別件の打ち合わせで菅田の所属事務所を訪れた際、久しぶりに再会したことが出演のきっかけになったという。
松居監督は、「由嘉里が胸に抱えていた想いをぶつける相手ながら、電話のみでやり取りする役どころになるので、圧倒的に芝居が上手い人にお願いしたいと思い、菅田くんに“現代の生きづらさを代弁してもらえるのではないかと思い、菅田くんにオファーしました」と明かす。
菅田は、「杉咲さんの声を聞いた瞬間に、これまでの由嘉里の日々がものすごいエネルギーで入ってきたのを覚えています。松居監督たちと作り上げてきた時間が流れ込んできた気がして、震えました。ほんとにその1秒で、素敵な現場なんだなと感じました」と振り返った。
