元女優でシャンソン歌手としても活動する志穂美悦子(70)が1日、東京・柴又で行われた「寅さんサミット 2025」に登場した。
「寅さんサミット」は今年で11回目を迎え、「日本の原風景を守り、後世に伝える」をテーマに、映画「男はつらいよ」がつないだ縁のもと、「地域と地域」「人と人」をつなぐイベント。
シリーズ第37作「男はつらいよ 幸福の青い鳥」(1986年公開)にマドンナとして出演した志穂美は、オープニングセレモニーに参加したほか、トークショーにも出演した。
柴又は約40年ぶりだと言い、「タイムスリップしたみたい。40年経った感覚がない」と懐かしんだ。
当時、アクション女優として活躍していた志穂美は「いつか寅さんのマドンナに呼んでもらえるようになりたい」と願い、「マドンナは日本女性の典型的な方がなっていたので、私みたいな異質なタイプが呼んでもらえるように頑張ろうと。実際に呼んでもらえた時は、ガッツポーズ100回したくらいすごくうれしかった」と念願がかなった時を振り返った。
主人公の車寅次郎を演じた渥美清さんとの思い出を問われると、「温かい方でした。思い出してもちょっと涙が出るくらい…本当に良い方」と声を震わせた。
夫で歌手の長渕剛(69)とも同作で共演。渥美さんが撮影の合間に、自身が休む部屋へ長渕を呼び「男同士の話をコソコソしているんですよ。いいな〜って思って。渥美さんはあの方(長渕)には心許せる何かを感じながらしゃべられたんだろうなって」としみじみ。
長渕とは同作でカップルを演じたが、「渥美さんのアドリブがとにかく面白かった。あの方(長渕)もアドリブをしていましたけど、よく合うなと。まさしくセッションでしたね。私は大変でしたよ、印象に残っているのはそこかもしれません」と笑った。
同作での共演をきっかけに、長渕と結婚したが、「撮影が終わってからライブに行くんですけど、『この人、センターに立つ人なんだ』って。それで(長渕と)共演することが大変なんだって分かった。それだけ言ったら察してください」と意味深な笑みを浮かべていた。
