俳優の板垣李光人(23)中村倫也(38)が5日、都内で、アニメ映画「ペリリュー―楽園のゲルニカ―」(久慈悟郎監督)の公開初日舞台挨拶を行った。
今作は、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田一義氏の同名漫画が原作。太平洋戦争末期、激戦が繰り広げられたペリリュー島を舞台に、終戦を知らず2年間潜伏し、最後まで生き残った34人の兵士たちの物語。
板垣は、死んだ仲間の最期を書き記す「功績係」を務める主人公の日本兵・田丸を、中村は頼れる相棒・吉敷の声を演じた。
試写会などで観客からの感想が板垣にも届いており「祖父から戦争の話を聞いた事を思い出したっていうお声をいただいたりして、それって記憶として忘れてしまっていたけど、この作品がきっかけで呼び起こされて、自分の解像度や理解度が進む作品が作れたと思うと、この作品を世に届ける意味になっていくのでうれしかった」と喜びをかみしめた。
吉敷の声を絶賛する声が多いことを聞いた中村は「仕事増えますかね?」と目を輝かせ、「声優は難しいので、やっていきたい。売れたいな〜」と心の声を漏らした。
イベントではサプライズで、主題歌「奇跡のようなこと」を歌う上白石萌音からのVTRコメントも上映。その中で「お互いの声を聞いて、最高だなっていうシーンはありましたか? ぜひ褒め合っていただけたらうれしい」とリクエストが。これに中村は「俳優なら、たまにある褒め合う時間が恥ずかしいってことが分かっているはずなのに、上白石さんは悪い子だねぇ」と甘いボイスでチクリ。
板垣は「中村さんの声がガッツリ体重を乗せて寄りかかっても大丈夫だっていう安心感があって…」とリクエストに応えると、中村が「思い付いちゃったから言っていい?」と割って入り、「人の声を『イナバ物置』みたいに言ってくれてありがとう。“100人乗っても大丈夫”」と往年のキャッチコピーを持ち出して、笑いを誘っていた。
