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2025年12月7日 17:43

くるり・岸田繁、「ジブリをうたう その2」不参加の経緯を説明

くるり・岸田繁、「ジブリをうたう その2」不参加の経緯を説明
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ロックバンド「くるり」のボーカル兼ギターでシンガー・ソングライターの岸田繁が7日、Xで、来年2月発売のトリビュートアルバム「ジブリをうたう その2」への不参加について、経緯を説明した。

岸田は「これまで関係者と慎重に調整を重ねてきました。関わる皆さまにはそれぞれの立場があるため、個人を責める意図はありません」と前置きし、「崖の上のポニョ」の制作過程について詳細を記述。「多くの締切が重なるなか、1週間あまりを確保し、編曲と歌唱に全力で取り組みました。プロデューサー氏から『ぜひ岸田くんの編曲を』と依頼を受け、デモ段階から大きく構成やアレンジを作り替え、自分としても手応えのある形に仕上げました」とし、「制作は本当に楽しく、作品への敬意を込めて向き合ったつもりです」と思いをつづった。

その上で、「今回の不参加は、作品として成立した後に、現場で積み上げてきた制作内容とは別の最終判断によって、私が制作した音源が『使用不可』とされたことによるものです」と説明。「自分の手を尽くして仕上げた作品が、同業者として大切にしたい相互の信頼の上に扱われなかったと感じたことは、創作に向き合う者として非常に受け止め難く、深い無念として残りました」と率直な気持ちを吐露。

レコード会社やプロデューサーの尽力に感謝しつつ、「制作現場の合意や創作の成果よりも、極めて限定された権限のもとで下される最終判断が優先される制作構造が、今回のような結果を生んだことは否定できません。現場で誠実に積み上げてきた制作の結果が、どこにも届かないまま失われてしまったことは、私自身にとって大きな痛みとして残りました」と無念を記し、「編曲にも歌唱にも相応の時間と労力をかけ、自分なりにやり切ったという思いがあり、録り直しのご提案は辞退いたしました」とも。ファンへの謝罪の言葉とともに、「今回の経験も含め、これからも音楽制作に向き合っていきたいと思います」と添えた。

「ジブリをうたう その2」の公式サイトでは今月3日、「収録アーティスト変更のお知らせ」として、岸田の不参加を発表。その後、「制作過程において弊社が行うべき編曲に関する許諾手続きに不備があり、当該音源の完成がなされていたにもかかわらず、収録がかなわなくなりました。これに伴い、本作への参加を予定しておりました岸田繁様のご参加が実現できなくなりました。制作進行上の不手際により、岸田繁様をはじめとする制作関係者の皆様、ならびに岸田繁様のご参加を楽しみにされていたお客様に、多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを、心より深くおわび申し上げます」と釈明している。

※写真は資料

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