パーキンソン病を公表した歌手の美川憲一(79)が10日、都内で会見を行った。
美川は9月13日にインスタグラムで「最近めまい等があり検査しましたら、洞不全症候群と解りました」と発表し、ペースメーカーを埋め込む手術を受けた。
術後の経過は順調だったが、リハビリの際に違和感から再度精密検査を受け、先月13日にパーキンソン病が判明したことを公表していた。
かなりゆったりとした歩調で会場入りした美川は、「パーキンソン病は、現代医学では治らない病気です。それでも薬と日々のリハビリを行って、今後もしぶとくコンサートを行ってまいります」と復活を宣言した。
5年ほど前から、「ふらつきというか、足を引きずるような感覚」があったが、「歳だからしょうがないのかなと思っていたら、突然来ちゃった」と回想。今年8月に米・ロサンゼルスで倒れ、その後の検査で洞不全症候群と判明した。その時は「ショックでしたよ、病気したことなかったから」と素直な思いを吐露。術後に目が覚めた瞬間は「生きていて良かった」と思ったそうで、1カ月半の慣れない入院生活は「まぁツラかったですよ。病院の天井、左見ても右を見ても誰もいませんから。そういう経験がないから、ずっと不安な状態でいましたね」と当時の心境を明かした。
70kgほどあった体重は62kgまで落ちたが、「昨日もボイストレーニングで声を出して、今までと変わらなく声は出ている」と歌声には問題なし。しかし、「パーキンソン病になって足が弱って、手の震えとかはないんですけど、足がもつれてずっと立っているのがしんどい状態」と明かし、「なるべく車イスでって(医師に)言われているけど、車イスがクセになるとそれが楽ですから、なるべく自分の足で歩くようにしています」と話した。
今後の治療については「ペースメーカーは10年そのまま置いておいても何ともない」と言い、パーキンソン病も「今は良い薬が出ているから、それを飲むくらい。あとはリハビリをすることが一番大事。ボイストレーニングを週1、2回。ストレッチは週2回必ず行く」と落ちてしまった筋力をつけることがメイン。
病気前と比べ、回復度合いは「60%」ほどだが、今月14日にはコンサートも控えている。10曲ほど歌唱予定で、「イスに座ってトークとかあるかもしれないけど、いつも通りにやろうかな」と“通常営業”が目標。
ファンへは「必ず元気になって下さいって言う励ましのメッセージをいっぱいいただいた」と感謝し、「喜んでいただけるステージにしたい。あとはやるっきゃないですから」と力強く語り、「『働いて働いて働いて働いて働いて参ります』、そういう気持ちでやっていきたいと思います」と流行語大賞となった高市早苗総理の言葉を借りて意気込んでいた。
