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女優の渡辺真起子(57)らが20日、都内で行われた、映画「無明の橋」(坂本欣弘監督)の公開記念舞台挨拶に登壇した。
今作は、3年に一度、富山県の立山で実際に行われている女人救済の儀式「布橋灌頂会」(ぬのばしかんじょうえ)をモチーフに、深い喪失を抱えた女性の再生と出発を描いている。
渡辺は、15年前に3歳の娘を亡くした主人公・八木由起子を演じた。オファーを受けた時を「真面目に聞いてなかったので、あの女優さんいいんじゃない?って他の人を勧めたりして…」と笑いながら告白した。「人生で何本も映画を撮れるような環境ではないし、準備から含めて3年も4年も時間を取られる。1本撮ったら生涯責任を取っていくことになるので、監督にとっての1本って大きいものだと思うんです」と話し、「本当に(私が主演で)やるんだって怯えてました」と語った。
複雑な役を演じたが、役作りについて聞かれると「役は私一人で作るものではないといつも思っていて、私はただ身を預けるだけ。皆さんが見つめてくださることで、私が立ち上がっていくことがあるんです」とした上で、「(この役は)物事を受け止めている中で進化・変化していく女性だったので、監督や撮影部、照明部などいろんな人が(この役を)立体的にしてくださるんだろうなって、のんびりやっていました」と明かした。
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