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俳優の渡辺真起子(57)、吉岡睦雄(49)らが20日、都内で行われた、映画「無明の橋」(坂本欣弘監督)の公開記念舞台挨拶に登壇した。
今作は、3年に一度、富山県の立山で実際に行われている女人救済の儀式「布橋灌頂会」(ぬのばしかんじょうえ)をモチーフに、深い喪失を抱えた女性の再生と出発を描いている。渡辺は、15年前に3歳の娘を亡くした主人公・八木由起子を演じ、吉岡は、“調子のいい”タクシーの運転手・細田賢一役を演じた。
吉岡は役について「もともと調子がいいので、苦なくいけた」と話し、「最初、脚本をいただいた時は、『旅行ですか?…まあ本当はそんなこと聞きたくないんですけどね…。まあいいですよ』って、すっごいクールな運転手だったんです。だけど脚本を変えてくださって、ああいう形になった」と、最初に予定していた人物像とは違うものになったことを明かした。「現場でも坂本監督や真起子さんを中心として、ここはもっとこうとか、ちょっとでもいいものをっていう雰囲気があったので、とてもやりやすい現場でした」と振り返った。
坂本監督は「最初はクールな役でしたが、私は吉岡さんの出ている映画も見まして、無機質な感じがそもそもの人物に合っているなって思ったので、ちょっとずつ面白みも足して、いい人間像にできたかなって。都度(脚本を)変えていました」とこだわりを語った。
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