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ABEMA TIMES

2025年12月27日 11:30

パッション屋良(49) 沖縄の介護現場で週5日働く今「利用者も職員も笑わせたい」「営業している感覚に近い」

パッション屋良(49) 沖縄の介護現場で週5日働く今「利用者も職員も笑わせたい」「営業している感覚に近い」
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 胸を叩く情熱的な体操のお兄さんキャラで2005年にブレイクした芸人・パッション屋良(49)。最高月収は500万円に達するも仕事が減って地元沖縄にUターン移住した。週5日介護の現場で働くパッション屋良に『ABEMA エンタメ』の密着企画「NO MAKE」が迫った。

【映像】パッション屋良(49) 4人の子ども&妻との家族写真

パッション屋良「最初、介護士に『老人ホームで体操する時は壁に向かってやるつもりで』と言われた。『反応がないのが基本なので、お笑いの営業のように笑ったり声を出したりしてくれない』ということ。でも、そもそも笑いの営業でもリアクションがないんですけど笑」

 パッション屋良は週5日、3カ所の介護施設を日替わりで巡っている。レクリエーションを通じて、施設で過ごす認知症やダウン症の方々に楽しく運動してもらう仕事だ。

「利用者も職員も笑わせたい」

介護施設で働くパッション屋良

 パッション屋良は利用者を飽きさせないため自前の小道具を使う工夫もしており、ときにはちょっとしたユーモアも織り交ぜる。だが、笑いをとるのは「芸人だから」というだけではないという。

パッション屋良「利用者のおじいちゃんおばあちゃんに楽しんでもらうのは大前提ですが、介護職の人はかなり疲れていることも多い。そういう方々も癒せたら、というコンセプトだ。利用者も職員も笑わせたい」

 その優しい気持ちは届いているようだ。

職員「いつも笑いをくれる。スタッフも一緒に楽しんでいて、雰囲気が変わる。利用者も楽しみにしている」

パッション屋良「利用者の方々の運動制限や条件などは一通り把握しています。年月が経つと出来たことが出来なくなる人もいる。その中でもみんなと一緒にやれることや、出来ないなら出来ないなりに工夫をしていますが(笑いの)営業をしている感覚に近いです。『今日も楽しかった、ありがとう』と言ってもらえるのがやはり一番うれしい」

「人を喜ばせることに変わりはない」

パッション屋良と妻・アヤノさん

 2005年にブレイクしたパッション屋良だが徐々に仕事は減り、2010年には「仕事が全くない」と感じるように。その頃、14歳から交際を続けて結婚した妻・アヤノさんとの間に2人目の娘が誕生。育児のためアヤノさんと子どもは地元・名護に戻った。東京での仕事が減り、家族とも離れて暮らす日々が続く中、パッション屋良もまた地元に戻るべきか迷っていた。

 その背中を最後に押したのが、同じ事務所の先輩・出川哲朗の言葉だった。

パッション屋良「出川さんに相談したら『沖縄でやればいいじゃない』と言われた。都落ちじゃないですけど、そういう見られ方も嫌だなと。でも出川さんが『沖縄で一番になればいい』と言ってくれて、スーッと気持ちが楽になりました。お金の面とかしんどい部分もありますが、家族にも恵まれているので今のほうが全然いい」

 現在は水の合う地元で介護の仕事、トレーナー、ローカルタレントとして活動している。

 今の姿に、35年連れ添ったアヤノさんはこう語る。

アヤノさん「タレントの仕事もトレーナーも、老人ホームでの新しい仕事も、人を喜ばせることに変わりはないので、すごく尊敬しています」

 かつては激しく胸を叩き、誰かを笑わせてきた芸人が、今は誰かの役に立つ胸を張れる仕事に。家族のために東京を離れたパッション屋良の願いはただ一つ。

パッション屋良「上の二人の子どもは医療系に進むために一生懸命頑張っているし、下の二人も少しずつ将来の夢が芽生えていて『こんな道に行きたい』みたいなのがあります。僕はどんな道を選んでもいいと思っています。僕の願いは、1日でも僕より長く生きて『僕を看取ってくれ』。それだけです」

(『ABEMA NEWS』より)

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