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2026年4月10日 14:55

深水元基 「クローズZERO」のリンダマン役で話題に!「俺じゃないでしょう?って…(笑)」

深水元基 「クローズZERO」のリンダマン役で話題に!「俺じゃないでしょう?って…(笑)」
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190cmの長身に端正なルックスで「MEN’S NON-NO」(集英社)などファッション雑誌のモデルとして活躍し、俳優に転身した深水元基さん。2007年、映画「クローズZERO」(三池崇史監督)のリンダマン役で人気を集め、映画「帰ってきた あぶない刑事」(原廣利監督)、「真犯人フラグ」(日本テレビ系)、大河ドラマ「どうする家康」(NHK)などに出演。現在、舞台「oasisオアシス」(森ノ宮ピロティホール)に出演中。4月24日(金)に映画「月の犬」(横井健司監督)が公開される深水元基さんにインタビュー。(この記事は全3回の前編)

■オリンピックを目指していた水泳を中学で断念

東京で生まれ育った深水さんは、小さい頃から長身で小学校6年生の時にはすでに170cm近くあったという。

「小学生の時から水泳をずっとやっていて、中学の時に全国大会とかジュニアオリンピックにも出ていたので、『目指せ、オリンピック!』という感じでした」

――有望選手だったのですね

「いや、都大会では2番だったんですけど、全国大会では16番でした。『16番か。全国大会ってすごいなあ』と思って。オリンピックに出られる人たちって、その中の3人くらいですから、これでは俺は先が見えないなと思って。水泳は中学校でやめちゃいました」

――水泳を辞めた後は、何になりたいと思ったのですか?

「特にはなかったです。高校卒業後、水泳のインストラクターになれるような専門学校に入って、そっちの道に行くんだろうなと思っていた頃、18歳の時にスカウトされてモデルの仕事を始めることに」

――スカウトされた時、どう思いました?

「いただいた名刺の裏を見たら有名な人がいっぱいいたので、いいかなと思って(笑)。でも、学生だったので、バイト感覚でモデルを始めました。ずっとモデルでやっていくことはできないだろうなって思っていたので」

――俳優になろうという思いは?

「その頃はまだなかったですが、昔から映画は好きで、高校生ぐらいから『映画手帳』をつけていたんです。当時はお金がなくて映画館に行けなかったのでレンタルで。その時代の映画から、昔の映画もバーッと見て『映画手帳』に書いていました。

モデルから役者になってみないかってなった時に、考えてもなかった世界だなと思って。

水泳のインストラクターになろうと思っていたので。でも、映画好きだしなと思って、本当に軽い気持ちというか、やってみたいぐらいの感じでしたね、最初は」

――俳優として仕事を始めた時はいかがでした?

「大変でしたよね、やっぱり。今はアウトローをやらせてもらうことが多くなったんですけど、当時は不良の芝居が難しくてできないだとか…悩みは多かったですね。表現するって難しいんだなって。

1、2年ぐらいで芽が出る人たち、売れる方もいるじゃないですか。そういう人たちは、『すごく勘がいいな』って。もちろんその人の魅力もあるし、華もある。自分はこんな風になれるのかなという不安はありましたね」

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■“リンダマン”は演出と映像マジックのおかげ

2007年、映画「クローズZERO」に出演。この作品は、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載終了後も根強い人気を誇るコミック「クローズ」をオリジナルストーリーで実写映画化し、不良たちが集まる鈴蘭男子高校で勃発した史上最大の抗争を描いたもの。

幾つもの派閥が勢力争いを繰り広げている通称“カラスの学校”こと鈴蘭男子高校。最大勢力は、“百獣の王”と呼ばれる3年の芹沢(山田孝之)が率いる一派「芹沢軍団」だが、そんな芹沢でさえ鈴蘭を統一できずにいた。そこに前人未到の鈴蘭制覇を狙う転入生・滝谷(小栗旬)が現われ…という展開。

深水さんは、原作、映画版において最強キャラであり、鈴蘭の抗争に唯一参加しない男・リンダマン(林田恵)役。

「あれはオーディションだったんですけど、本当に大きい人が集まっていて(笑)。バスケットボールの選手とか格闘家の方も来ていましたけど、やっぱり演技をするという部分で決めてくれたというか。

ただ、その時にはもう撮影が始まっていて、からだを大きくするのが追いつかないので、最初の『クローズZERO』では肉襦袢(舞台や映画、テレビなどで体型を表現するために着用する肌着)を入れてやらせてもらって、頭もカツラでした。

それで、撮影が終わったぐらいの時に次の『クローズZEROII』(三池崇史監督)の話が出ていたので、『じゃあ、髪の毛を伸ばしてからだも頑張ります!』ってからだを大きくしたんですけど、『やっぱり肉襦袢を入れようか』ってなって(笑)。

3作目の『クローズEXPLODE』(豊田利晃監督)で、やっと『肉襦袢なしでいこう』ってなって。自分の中で、『ようやく追いついたな』という感じでした」

――「クローズ」は、男の子たちにはバイブルのような存在だそうですね

「そうです。あの漫画は高校生ぐらいの時に教室で回っていましたからね。みんな見ていました。だからリンダマンに決まった時はプレッシャーでした。『いや、俺じゃないでしょう?』って(笑)。

『俺がやらない方がいい』という意識が強かったので、僕は、(パーカーの)フードを被って出たんです。深水元基ってバレない方がいいんじゃないかと思って、監督に『フードかぶって出ていいですか?』って聞いて。

『セリフもここいらなくないですか?』って。何かすごく逃げていたんです、最初。声を発したらバレると思って」

――でも、ぴったりでしたよね

「あれは演出と映像マジックのおかげだと思っています。本当にみんなが一生懸命盛り上げて。自分はそういうところにはいなくて、ひとりだけちょっと引いている感じで」

――みんながてっぺんだ何だと言っている時にリンダマンは全く興味がない。孤高の人という感じでしたね。血気盛んな若者たちがあれだけ集まっていたら撮影は大変だったのでは?

「僕は全然大変じゃなかったです。みんなの戦いの場にはいないので。ただ、カメラが回ってなくても、何かが起きていましたね(笑)。リンダマンは関係ないところにいたんですけど、後ろのエキストラが本当にケンカしているということもありましたから怖いなあって(笑)。

今は有名になっていますけど、当時はまだあまり知られていない役者さんも結構多くて、本気で演じていたので、それだけでもちょっと恐ろしいのに、本当にケンカし合っているから、『何なんだ?ここは』って(笑)。

でも、僕は、撮影には3日しか行ってないんですよ。『1』も3日、『2』も3日で、みんなと思い出が違うという感じでした」

――出来上がった映画をご覧になっていかがでした?

「本当にワクワクするカッコいい映画だなって。出られて良かったなって思いました。やっぱり三池さんってすごいなって」

――撮影現場の三池さんは?

「三池さんは本当に存在感があって、的確なことをおっしゃるので絶対的な存在です。三池さんだからまとめられたみたいなところはありますよね」

――リンダマンを演じたことで広く知られることになったと思いますが

「今でも言われます。『リンダマンですか?』って(笑)。今でも名刺代わりになっている役ですね。リンダマンがものすごく強い男の役だったので、あれから強そうな役が増えました。敵役だとか、そういう役で使ってもらえることが増えました」

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■主演映画のキャラに自身を投影

俳優だけでなくデザイナーという顔も持つ深水さん。現在オリジナルブランド「montee」のデザイナーとしても活動している。

「実は『クローズZERO』の時から『CACTUS(カクタス)』というブランドを友だちと一緒にやっていて、『リンダマンTシャツ』を出させてもらったりしていたんです。それで、今の『montee(モンティ)』というブランドになったのが2015年で、これは本当にひとりでやっていて…という感じですね」

――俳優業とデザイナーの両立は、大変では?

「そんなこともないです。撮影がある時もあるんですけど、主役じゃなければ結構時間はありますから」

「montee」を立ち上げた同年、映画「7s セブンス」(藤井道人監督)に主演。この作品は、藤井道人監督が自身の経験をもとに夢を追う若者たちの姿を描いたもの。

売れない映画監督のサワダ(アベラヒデノブ)は、大学の同級生・サナガワ(淵上泰史)

と一緒に作った自主映画でインディーズ映画祭のグランプリを受賞。その賞金で映画を撮ろうと決意し、バイト先の居酒屋で意気投合した小劇団のメンバーたちと制作を始める。しかし、さまざまなトラブルが勃発して中断することに…。

「あの映画は、藤井くん自身の経験がもとになっていて、みんなが主演という感じでした。もともとは短編で7本やろうって藤井くんと言っていたんですけど、3本ぐらい撮って、もうないのかなと思った時に、藤井くんが僕が主演で脚本を書いてくれて。

何とか作品として着地させたいという監督の思いで長編にしてくれたので、本当にありがたかったです」

――短編から長編にするという作業はスムーズにいきました?

「そうですね。7人はもう決まっていましたし、取り囲む人たちも藤井くんが信頼している役者さんが多かったと思うのでスムーズにいきました。完成させるために動いてくれた方たちに本当に感謝です」

――モデルという設定ですが、「MEN’S NON-NO」の仕事などをされていた深水さんとは違って、チラシなどのモデルでした

「そうですね、だから、そこから次のステップに行きたいというジレンマを抱えている。あの役もそうですけど、多分7人ともみんな監督と話をしたんじゃないですかね。自分にこういう経験があったということを話した上で、脚本を書いてくれていたと思うので。

僕もその時に監督と話したんですけど、モデルをやっていて役者になったものの芝居がうまくいかなくて…みたいな部分をいかしてくれたと思うので、やっぱりそこが書き下ろしのすごく強いところだなって。愛があるなって感じました」

――深水さんご自身のそういう悩みも反映されていたのですね

「そうです。あの時というか、そのちょっと前に思っていたということですかね。役者になったけど、このまま続けていけるのかなという悩み、不安はありましたから」

深水さんにとって2015年は映画「新宿スワン」出演、結婚など公私ともに転機の年に。映画「新宿スワンII」(園子温監督)、大河ドラマ「真田丸」(NHK)、「スローな武士にしてくれ〜京都 撮影所ラプソディ〜」(NHK BSプレミアム)、「真犯人フラグ」など出演作品が続く。次回は撮影エピソードなども紹介。(津島令子)

※深水元基(ふかみ・もとき)プロフィル

1980年1月20日生まれ。東京都出身。ファッションモデルとして活躍後、2001年に映画「ショコキ!」(マギー監督)で本格的に俳優デビュー。映画「クローズZERO」シリーズ、映画「新宿スワン」シリーズ、映画「静かなるドン」シリーズ(山口健人監督・鳴瀬聖人監督)、大河ドラマ「真田丸」、「ドロップ」(WOWOW)、舞台「No.9-不滅の旋律-」などに出演。舞台「oasis」(4月12日まで森ノ宮ピロティホール、4月17日〜19日まで東海市芸術劇場大ホール)に出演。4月24日(金)に映画「月の犬」の公開が控えている。

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