俳優の毎熊克哉(39)と小島梨里杏(32)がW主演を務める映画『月がみている』が、今年11月に公開されることが発表された。
原作は、医学博士で作家の渡辺淳一さんの小説『シャトウ ルージュ』。
『失楽園』『愛の流刑地』などで知られる渡辺さんの娘で、『食堂かたつむり』『ニシノユキヒコの恋と冒険』などを手がけた映画プロデューサーとして長年活躍してきた渡邉直子氏が、父の原作を女性の視点で再構築し、自ら監督を務める。
物語の舞台はフランス。毎熊が演じる克彦と小島が演じる月子は、傍目には順風満帆な結婚生活を送っているように見えた。しかし、月子が克彦の性的な求愛を受け入れられずにいたため、克彦は不満を募らせていた。
そんな克彦は一計を案じ、ある日妻をフランスへ誘い出し、性的なレッスンを施すという謎の"城"へ幽閉しようと目論む。衝撃的な設定から始まる本作だが、その先に待ち受けるのは、愛する人との関係性を改めて見つめ直させる、鮮やかな余韻に満ちた人間ドラマだ。
渡邉監督は原作について、「原作の『シャトウルージュ』は渡辺淳一が、男性へ向けて『ちゃんと女性によりそわないと逃げてしまう』と発破をかけたくて書いたと話していました」と明かした。
そのうえで「原作では語られなかった、自他を理解し、愛を与える理想郷である城を加え、人間の美しい性愛を女性スタッフを中心に作り上げました。映画『月がみている』を通して罪悪感から解放され、性と生の豊かさを感じて頂けたらうれしいです」と語った。
毎熊は自身が演じた克彦について「私が演じた克彦は外では信頼されている優秀な医師でありながら、内では妻との関係に満たされない気持ちを抱え歪ませている複雑なキャラクターで、撮影の日々を思い返すとチクりと痛む罪悪感や喪失感と柔らかい優しさが入り混じった不思議な感情になります」と振り返った。