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2026年6月16日 13:31

ひかる一平 芸能事務所を立ち上げて14年!「事務所の子を使ってくれるなら何でもやります」

ひかる一平 芸能事務所を立ち上げて14年!「事務所の子を使ってくれるなら何でもやります」
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16歳の時に「3年B組金八先生(第二シリーズ)」(TBS系)の椎野一役でデビューし、

アイドルとして絶大な人気を誇ったひかる一平さん。歌手デビューも果たし、「レッツゴーヤング」(NHK)、「必殺仕事人」シリーズ(テレビ朝日系)などに出演。芸能界以外にも100円ショップ、雑貨屋、服屋の経営などさまざまな経験を経て、2012年、芸能プロダクション「スカイアイ・プロデュース」を立ち上げて代表に就任。2025年、映画「還暦高校生」(河崎実監督)に主演。映画「ぼったくり家族」(松本了監督)が公開中。(この記事は全3回の後編。前編と中編は記事下のリンクからご覧になれます)

■演技指導はできないと思っていたが…

芸能界以外の仕事もしてみたひかるさんだったが、2004年、かねてから依頼されていた子役の演技指導を始めることに。

「後輩が子役事務所を立ち上げるから講師をやってくれないかって、30歳ぐらいの時から言われていたんですけど、そもそも教える技術なんてないし、無理だと言って断っていたんです。でも、ずっと誘われ続けていたので、40歳になった時に一回やってみようかなと思って始めました。

でも、最初は3カ月で子役の演技指導をやめると言っていたんです。子どもが苦手で(笑)。それで、3カ月経って、やっぱり無理、好きになれないしやめようと思ったんですけど、合宿に一緒に行こうと言われて。

2泊3日の合宿に行ったら、選抜された子たちがいて、その子たちの目にやられたんでしょうね。キラキラしているし、すごく一生懸命で。一生懸命という言葉が好きなんです。合宿だと24時間ずっと一緒じゃないですか。

『すげえなあ、この子たち』っていうのを見てから、何か面白くなっちゃって。それから、今まで自分が見てきた世界は教えられるからというので、自由に教えていたら、大学も教えるようになって。

人は結局教えるという本能を持っているんじゃないですかね。親になると子どもにいろいろ教えるじゃないですか。(大学で)一緒にやっている教授が脳波とかいろんな勉強をしているわけで、話をしたら、やっぱり人は教える本能を持っているんだと」

2018年4月から東邦音楽大学パフォーマンス総合芸術文化専攻で講師としても指導に当たっている。

「もともと金八先生のプロデューサーがその大学で教えていて、やってみないかって声がけされたんです。最初は、特別講座みたいなことで2コマだけだったんです。だから当たり前の置きにいく授業ではなくイチかバチかやりたい授業内容で。

とりあえず、自分が出せるものだけやろうと思ってやっていたら、大学からも気に入っていただいたみたいで教えるようになって。そのまま10年以上やっていますね」

2012年、自ら芸能プロダクション「株式会社スカイアイ・プロデュース」を設立。現在、大人と子ども合わせて約100名所属しているという。

「設立して14年になります。僕は人に恵まれているんでしょうね。今来ているスタッフも、事務所の立ち上げからいてくれているし。給料もそんなに出せないという中で付いてきてくれた仲間なので、頑張らなきゃいけないなと思ってやり続けてきたという感じですね」

――俳優業に関しては?

「基本的には何でもやるという感じです。でも、僕は承認欲求が強くないんですよ。どうしても芸能人って、承認欲求が強い方が多いじゃないですか。僕は15歳の時から一通り見てきたから、40過ぎた時にトップだけ見ていたいと思ったんですけど、自分は、そこにはなれないんだからという思いもあって。うちの子たちが使ってもらえたほうが嬉(うれ)しいですね」

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■3年B組金八先生の人気コンビが44年ぶりに共演

2025年、映画「還暦高校生」(河崎実監督)に主演。この作品は、毎回予想を遥(はる)かに上回る奇抜な作品を手がけてきた河崎実監督が、1960年〜80年代に制作された人気青春学園ドラマにオマージュを込めて撮った青春学園映画。ひかるさんは、42回ダブって還暦を迎えた高校生・椎名一平役。

「お話があった時に河崎さん(監督)に言ったのは、やるのはいいんだけれども、必ずうちの事務所の子たちを出してくださいと。

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――「還暦高校生」では金八先生で加藤優役を演じた直江喜一さんとの共演も話題になりました

「河崎監督から優(直江喜一)に言ってもらえないかなと言われて。とりあえず連絡してみたら『いいよ』って言ったので、44年ぶりに共演しました」

――60年代から80年代の人気ドラマを思わせるシーンがいっぱいありましたね

「遊び心がいっぱいあって、面白かった。ネタがそうだったので。優が連行されていくシーンも金八先生の加藤くんのシーンと同じカットで。『優が出なかったらどうなっていたの?』みたいな(笑)。

もう1人、ある人が出たら面白いなっていう方が最初オッケーだったんですけど、急に出られなくなっちゃって。彼が出たら多分『還暦高校生』ってもっとバズったろうなって思いますけどね」

――「還暦高校生」では、元サッカー部のキャプテンということで、クライマックスでは千本シュートに挑むというシーンもありました

「そうそう。足が痛くなっちゃって大変でした。60歳のじじいにやらせるなよって(笑)。先生役をやった石田泰誠くんがサッカー部だったので、彼に全部教えてもらって、『こういう風にやればカッコよく見えます』とか、そんなノリでやっていました。

この映画もそうですけど、短い時間の間に全部やらなきゃいけないという頭があったので、とにかく必死になってやっていましたね。撮影が終わった数日後に左ひざに痛みが出て3カ月くらい通院することになっちゃいましたけど(笑)」

――40数年ぶりの学生服はいかがでした?

「最初は抵抗感がありましたよ。学校を借りて撮影していたので、外の喫煙場所で学生服を着てタバコを吸っているじゃないですか。そうすると近所の人が必ず振り返って見るんですよね。

気持ち悪いおじさんが学校に乗り込んで来ているんじゃないかぐらいの勢いで見られていたので。でも慣れるもので、3日もしたら大丈夫みたいでした(笑)」

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■公開中の映画に事務所の教え子たちも出演

(C)2026「ぼったくり家族」製作委員会
(C)2026「ぼったくり家族」製作委員会

現在、映画「ぼったくり家族」が公開中。この作品は、現代の若者を狙ったSNS詐欺を題材に、ある一軒家をめぐり繰り広げられる金と欲望にまみれた騙(だま)し合い、そして“信じること”を巡る心理戦を描いたもの。

借金取りに追われるコンビニ店員・乾大輔(里中将道)は、仲間で多重債務者の樋口拓馬(佐藤永典)と共に「暴露系インフルエンサー」として荒稼ぎしようと企むが、 “ぼったくりバー”の潜入調査で逆に半グレの橘兄弟(二葉勇・要)に多額の請求と脅迫を受けてしまう。

追い詰められた大輔たちと、家族の問題に苦しみながらも必死に抗(あらが)っている少女・高遠美咲(白石望莱)の孤独な闘いがやがて一つの線で交錯し始める…という展開。ひかるさんは、美咲の義理の母親の父・綾城展隆役。

「美咲ちゃんと娘も血が繋がってないし、義理の孫ということになるのかな。破産寸前で。何とか美咲ちゃんと認知症のおばあちゃんが住んでいる家を売ってお金を手に入れたいと思っているけど、なかなかうまくいかない。監督と話した時に、何も考えないで行き当たりばったりのような感じでって。

うちの事務所の子を出してくれるなら何だってやりますということで出たんですけど、同じシーンでは所属俳優とのシーンはあったのですが、子どもたちとはなかったですね。あればあったで心配になるんですけど、ありがたかったなって思います。

――撮影で印象に残っていることは?

「美咲役の白石望莱ちゃんはすごいですね。監督が見つけて、大阪からわざわざ呼んできたんですけど、この子はすごいなと思う。まだ13歳だけど、記者会見とか登壇しても話はちゃんとできるし、頭の回転もいいから、ある意味末恐ろしい。若い子たちとの共演は面白かったですね」

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■見てもらえる場所がないとチャンスにつながらない

 

コンスタントに舞台公演も行って来たひかるさん。8月13日(水)〜8月16日(土)に渋谷・伝承ホールにて、音楽劇「よっちょれ!よさこい島」を制作・上演することが決まっている。

「僕は以前から、日本の伝統文化とお芝居を融合させた作品を創りたいと考えていました。その中で出会ったのが『よさこい』です。人と人をつなぎ、地域を盛り上げ、見る人の心を動かすよさこいの魅力に惹かれ、本作品のテーマとして選んだんです。

そして今回、演出を岡村俊一さんにお願いすることができました。もともと親交はありましたが友人としてではなく、一流の演出家として岡村さんにお願いするには、本来まだまだ自分には早い立場だと思っていたんです。

でも、所属者たちに本物の現場を経験させたいという思いから思い切ってお願いしたところ、快く引き受けてくださって本当に感謝しかないです。僕も参加したかったくらいです。

所属者にとって、岡村さんのもとで芝居を学び、作品を創り上げる経験は何ものにも代えがたい財産になると思っています。だからこそ、事務所内だけでなくオーディションを実施し、外部の俳優や子役の皆さんにも参加していただきながら作品づくりを進めています。

さらに、よさこい指導にはプロチームである『CHIよREN北天魁』(ちよれんほくてんかい)の皆様にご協力いただいています。原宿で開催されていた『よさこい祭り』を実際に見に行き、多くのチームの中で最も僕の求めていた『熱さ』と『表現力』を感じたのが北天魁さんでした。こちらも思い切ってお願いしたところ快諾していただき、素晴らしいご縁に恵まれたと思っています。

この作品は、最終的に1チーム50名を超える出演者たちがステージいっぱいに広がり、圧巻のよさこいを披露します。ぜひ足を運んでいただきたいと思っています。

振り返ってみると、僕は多くの方々とのご縁に支えられながらここまで来ることができました。僕の仕事は、俳優や子どもたちに表現する場所を提供することだと思っています。映画には映画の魅力があり、舞台には生のライブ感があります。その場でしか生まれない熱量や感動を、ぜひ劇場で体感していただきたいです。

そして、見に来てくださった方が『自分も何か表現してみたい』と思えるような作品づくりを目指しています。

僕は長年芸能の世界で生きてきました。その中で、一生懸命努力することの大切さを教えてくれたのも芸能界でした。真剣に取り組めば、必ず誰かが見ていてくれる。そして人とのコミュニケーションを大切にしていれば、多くのご縁が生まれていきます。

今回ご協力いただいている岡村さんやCHIよREN北天魁の皆様とも、後になって共通の知人や接点が数多くあることが分かりました。これも長年この世界で続けてきたからこそいただけたご褒美だと感じています。

かつては芸名を持つことに抵抗を感じた時期もありましたが、今ではステキな名前をいただけたことに感謝しています。

また、俳優や子役は実力だけではなく『運』も必要な仕事だと思っています。運は特別な人だけに与えられるものではなく、誰にでも平等に訪れるものです。大切なのは、その運をつかめる準備ができているかどうかなんですよね。

僕自身、運だけが先に来て苦労した経験があります。逆に実力があっても、それを見てもらえる場所がなければチャンスにつながりません。だからこそ僕は、所属者たちがいつでも力を発揮できるようにレッスンでスキルを磨き、活躍できる場を提供し続けたいと考えています。

さらに、演者としてもスタッフとしても現場を経験してきたからこそ、技術面だけでなく心のケアも含めて支えていきたいと思っています。自分自身が経験してきたからこそ分かることがあり、それを次の世代へ伝えていくことも僕の役目だと思っているので」

――8月の舞台には、ひかるさんも出演されるのですか

「出る予定はないですけど、出るとしたら、通りすがりのおじさんだったらやるよって言っています(笑)」

――今後はどのように?

「うちの事務所の子が主演で、ちゃんとお客さんが入る舞台になった時に、最後のワンシーンだけでいいし、セリフはなくていいから、そこに座っているおじいさんみたいな役で出たいですね(笑)」

子役から大人の俳優まで約100名を抱えるプロダクションの代表としての顔を見せるひかるさん。8月の舞台の準備で忙しい日々が続く。(津島令子)

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