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2026年7月31日 14:20

広瀬アリス 西田敏行さんが「アリスちゃんはコメディエンヌだね」と言ってくれたおかげでコメディが強みに!

広瀬アリス 西田敏行さんが「アリスちゃんはコメディエンヌだね」と言ってくれたおかげでコメディが強みに!
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ファッション誌「Seventeen(セブンティーン)」(集英社)の専属モデルとして端正なルックスで注目された広瀬アリスさん。2010年、(東海テレビの)昼ドラ史上最年少の15歳で「明日の光をつかめ」(フジテレビ系)のヒロインに抜擢。「釣りバカ日誌〜新入社員 浜崎伝助」(テレビ東京系)、連続テレビ小説「わろてんか」(NHK)、「366日」(フジテレビ系)などに出演。10月2日(金)に主演映画「沖晴くんの涙を殺して」(矢崎仁司監督)の全国公開が控えている。(この記事は全3回の前編)

■「腹筋割れているのに何でモデルをやらなきゃいけないの?」

静岡県で生まれ育った広瀬さんは、ショートカットでバスケットボールに熱中する元気な子どもだったという。

――芸能界に入ることになったきっかけは?

「小学校6年生、12歳の時に地元のお祭りで声をかけられたんですけど、正直怖いと思いました。その時は全然芸能界に興味がなくて、テレビもあまり見ない子だったんです。

バラエティー番組ぐらいしか見てなかったです。お笑いを見て育ってきたので。そんなにドラマとか映画を見るような家族ではなかったので、まず芸能人のことを全然知らなかった。

将来は、スポーツ関連の仕事に就くんだろうなと思っていました。スポーツとか福祉の仕事に就きたいぐらいしか思ってなかったんですけど、スカウトされて、試しにやってみたいと思って。オーディションを受けに行ったりはしていたんです。

つまらなかったらすぐやめようみたいな感じで。何回もやめようと思ったんですけど、気づいたら今に至るという感じです(笑)」

2009年、15歳の時に「セブンティーン」の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」に応募。専属モデルとして活動することに。

「女優スタートなんですけど、『セブンティーン』のモデルもやらせていただくことになりました。体質的に細くないからモデルは向いてないと思っていて(笑)。

今よりも太っていましたし、元々バスケをガチガチでやっていたのでからだが大きかったし、お腹(なか)も腹筋が割れていて。『私にモデルが務まるのだろうか?』って思っていました」

――端正なルックスでモデルさんとしてもステキだと思いましたけど

「ありがとうございます。でも、自分の濃い顔がそんなに好きじゃない。いいと言ってくださる方もいて嬉(うれ)しいですし、最近はやっと年相応になってきたかなって思いますけど。小さい時からあまり顔が変わってないんです。

13、4歳ぐらいの時から、実年齢より大人に見られることが多かったです。お姉さんと呼ばれることもあって(笑)。それもすごく違和感があって、可愛らしい顔に憧れていました。

『セブンティーン』に入ったら余計です。クラスの可愛いのレベルじゃない。褒めている意味なんですけど、化け物級の可愛い子たちなんです。異次元の世界で、信じられないくらいどこもかしこも細くて、超絶美人しかいないみたいな感じでした」

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■昼帯ドラマ最年少ヒロインに抜擢

2010年、「明日の光をつかめ」(フジテレビ系)に主演。東海テレビの昼ドラ史上最年少の15歳で抜擢されて話題に。

このドラマは、心に傷を持ちながらその哀しみや寂しさのどん底から這い上がり人生に一筋の光を見出そうとする少年少女たちと、彼らを応援する大人たちを描いたもの。

舞台は、少年院を退院した少年少女たちが社会復帰するための更生施設・海の見える丘にある「たんぽぽ農場」。主宰者の北山(渡辺いっけい)は未成年者による無差別殺傷事件で妻と幼い息子を亡くした過去を持つが、いじめ、自傷行為、薬物依存、ひきこもりなど様々な問題を抱える子どもたちの保護も行い農業を通じて子どもたちの社会復帰を目指している。

広瀬さんは、明るく快活なヒロインの女子高生・沢口遙。信じていた母親は不倫に陥り、尊敬する市議会議員の父親は、たんぽぽ農場追放の動きを強めていく。更に学校でいじめられていた子をかばったことで自分がいじめられることに。

傷つく遙の支えになったのは、自らも家族、行き場をなくしたんぽぽ農場で暮らす翼(榊原徹士)だったが、彼には父親を刺した過去が…。

「15歳の子によくヒロインを任せたなって思います。私だったら絶対任せないです」

――まっすぐで正義感が強いヒロイン、合っていましたね

「本当ですか。ありがとうございます。意外と覚えてくださっている方が多くて、仲良くなった友だちに『実はあれ好きだったんだよね』って言われて驚きました」

――昼帯ドラマは、撮影スケジュールがハードなことで知られていますが、全45話大変だったでしょうね

「はい。大変でした。15歳でヒロインをやらせていただいて、いっぱい怒られましたけど、いい経験でした。

『今何時で、私は何をやっているの?』ってわからなくなったこともありました。気力でやっていたんですけど、今だったら、野宿でもいいからそこら辺で寝ておけば良かったって思います。

撮影中に寝てしまったのは初めてだったんです。しかも座りながら寝たのに本番まで気づかなくて、スタッフさんに怒られました(笑)」

――昼帯のようなハードな経験をされると達成感もですが、何も怖くなくなるでしょうね

「そうですね。すごくハードなスケジュールがあっても、それを思い出すと大丈夫だよなと思って頑張れます。あと自信にも繋(つな)がります。全てのお仕事が自分の自信に繋がっています。未熟なところは多々ありますが、一度たりとも手を抜かずにやってきているので」

2014年、映画「銀の匙 Silver Spoon」(吉田恵輔監督)に出演。この作品は、北海道の農業高校を舞台に、個性的な学生たちが酪農の現実や実習、部活動に悪戦苦闘しながらも成長していく姿を描いたもの。

高校受験に失敗した八軒勇吾(中島健人)は、「寮があるから」という理由だけで逃げるように大蝦夷農業高校に入学。 酪農科学科では、家畜の世話はもちろん、牛の搾乳や直腸検査など、経験したことの無いさまざまな実習があり悪戦苦闘することに…。

広瀬さんは、将来の目標をしっかり定め、何事もてきぱきとこなすヒロイン・御影アキ役。

御影アキを演じるにあたり、長かった髪を短くカットして役作りに挑んだ。

「髪の毛を結構短く切ったのですが、気分転換になって楽しかったです。わりと早めに準備に入って。乗馬は都内でも半年ぐらい、週に1,2回練習していました。

それで、インする1ヶ月前に帯広に入って、本番で乗馬するパートナーの馬とコミュニケーションを取っていました。朝は4時起きで、馬小屋の掃除をしたり、歩かせたり、ご飯をあげたりというお世話を全部やって、ホテルで朝ご飯を食べて、お昼空いて、また4時ぐらいに学校に戻ってトレーニングとかをやるというのを1カ月間続けていました。

馬じゃない時もあるんです。牛の搾乳もやったし、撮影では一切関係ないんですけど、牛の直腸検査とか。薬を入れて、まず便をかき出して、それから薬を入れるみたいな、そういうことを全部やりました。

牛の出産も目の前で見たし、解体作業も全部見ました。あれは本当に初めて『いただきます』という意味とか、食事の大切さとか、そういうことを体験できました。それを見たからこそ、ありがたくいただく。

『銀の匙〜』のときは、めちゃめちゃ未熟で、『あーっ!』ってなるシーンもあるんですけど、何回も何回でも見たいって思う作品でした。今でも見たいし、やっぱり大切なものがそこにあるから、この感覚を忘れちゃいけないなとか、向上心があったなって思い出すいいきっかけにはなっています(笑)。

あと、役にここまで時間をかけたということが初めてだったので、作品でのお芝居の楽しさも感じたし、チームワークも本当に良かったです」

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■2行のト書きで5分間のアドリブの応酬

2015年、「釣りバカ日誌〜新入社員 浜崎伝助」に出演。この作品は、「鈴木建設」に入社して1年目の新入社員・浜崎伝助(ハマちゃん=濱田岳)と社長・鈴木一之助(スーさん=西田敏行)の奇妙な友情を中心に、ハマちゃんの釣りバカぶりがもたらす珍騒動、そして成長していく様を描いたもの。広瀬さんは、のちにハマちゃんと結婚するヒロイン・小林みち子役を演じた。

――釣りバカ日誌は、本当に楽しい作品で好きでした

「ありがとうございます。いろんな方にそう言っていただいて嬉しかったです。Season2とスペシャルもありましたけど、またやりたかったです。

でも、釣りバカ日誌が、自分の強みを初めて見出せた瞬間の作品で。西田さんに『アリスちゃんてコメディエンヌだね』って言っていただいて。『ありがとうございます』って言ったんですけど、コメディエンヌってよくわからなかったんです。

正直ピンと来てなかったんですけど、今となってはコメディというのが自分の強みだったりもするので、やっぱりそれも誰よりも先に、私が21歳ぐらいの時ですかね。一番最初に西田さんが言ってくださっていたので、それは自信を持って言っています。『西田さんに言ってもらったから、私はコメディが強みです』って言えるって」

――映画版ではハマちゃんをやっていた西田さんがスーさんで濱田さんがハマちゃん。広瀬さんがみち子さんというのは、ピッタリでしたね。現場はどんな感じでした?

「西田さんと濱田さんはすごいんです。ト書き2行のところを5分間ずっとアドリブでやっているんです。私は途中から入っていかなきゃいけないのに、入るタイミング全然なくて。

ドローンで撮影していたので、引きだからすごく遠いところで待ってなきゃいけないんだけど、入るタイミングがないんです。2人が楽しそうにやっているから(笑)。ト書き2行で5分なんて意味がわからないけど、とにかくすごすぎました。

そういう自由を求めたいなって思ったけど、自由になるにはやっぱり一度ちゃんと頑張らないと自分で作り出せないから、めちゃめちゃ憧れました。それまでが長かったですね、つかみきれるまでが。

私は台本をきちんと覚えるタイプなので、アドリブが多い現場は難しかったですけど、この現場のおかげで臨機応変に対応できるようになりました」

――あのお二人とテンポ良く応酬していてすごいなと思いました。どこまでが用意されていたセリフなんだろうって

「若いからこそやっぱり怖いもの知らずだったかもしれないです。大人になればなるほど深みは出てくると思うんです、確実に誰でも。ただ、いろいろな経験をして、その分知識がついたりとか、頭が良くなっていっちゃうので、どんどん考えすぎてしまうと思うんです。

人によってはですけど、私は多分考えすぎてしまう人なので、今思うとあのアドリブの入り方は怖くてできないです。でも、めちゃめちゃ楽しかった。スタッフさんも超仲良かったし、あんな現場はなかなかないよなって。

やっぱり西田さんが醸し出す空気感もあったんです。監督さんとかスタッフも何人か映画版の方とかもいらっしゃったので、西田さんのお別れ会には、釣りバカのスタッフがたくさん集まったと言っていました。

釣りバカの最後が7年前なんですけど、何かあるとやっぱりみんな集まりますし、お声がけいただいたらめっちゃ嬉しい。愛情深い作品だったので。

大先輩、大ベテランの方たちと一緒にお芝居ができるってすごいことだなって。濃密な時間を過ごさせていただいているというか、先輩の素晴らしい最高の姿をたくさん間近の特等席で見させていただいたという経験は大きいです」

コメディエンヌとして新たな魅力が開花した広瀬さんは、連続テレビ小説「わろてんか」(NHK)、主演映画「巫女っちゃけん。」(グー・スーヨン監督)、「探偵が早すぎる」(日本テレビ系)など話題作に次々に出演。次回は撮影エピソードなども紹介。(津島令子)

※広瀬アリス(ひろせ・ありす)プロフィル

1994年12月11日生まれ。静岡県出身。2008年、俳優デビュー。2009年、「Seventeen」の専属モデルに。映画「食べる女」(生野慈朗監督)、「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」(フジテレビ系)、大河ドラマ「どうする家康」(NHK)、「連続ドラマW完全無罪」(WOWOW)、「全領域異常解決室」(フジテレビ系)「なんで私が神説教」(日本テレビ系)などに出演。声優を務めた映画「トイ・ストーリー5」(アンドリュー・スタントン監督)が大ヒット公開中。主演映画「沖晴くんの涙を殺して」(矢崎仁司監督)の全国公開が10月2日(金)に控えている。

ヘアメイク:会川敦子

スタイリスト:椎名倉平

衣装提供 リブニット:Little Suzie(リトルスージー)

     デニム:Japan Blue Jeans(ジャパン ブルー ジーンズ)

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