俳優の坂口健太郎(35)、早瀬憩(19)、堀田真由(28)、中野量太監督(53)が19日、東京・江東区の亀戸天神社で行われた映画「私はあなたを知らない、」(8月28日公開)の公開直前大ヒット祈願イベントに登壇した。
中野監督のオリジナル脚本で描かれる今作は、愛する人を殺(あや)めてしまうという重い罪を犯した孤独な青年・西山夕平(坂口)と、母を奪われた娘・東浜朝子(早瀬)が13年の時を経て対峙(たいじ)する物語。
主演の坂口は、夕平を演じるにあたって苦労したという。「夕平の選択を肯定できないけど、共感はしてあげたいなって。監督が繊細に演出してくださるので、自分がやったことのない表情や、感じたことのない感情を作っていく作業を毎日やって、新しい自分を発見しました」と撮影から得たことを明かした。
早瀬は演じる上で意識したことを聞かれると、「物語の前半に、唯一の家族で愛を与えてくれていたおばあちゃんを亡くしてしまって、喪失感や孤独感を常に持って演じようと思っていました。後半では朝子が夕平のことを知って、会う回数を重ねるうちに、朝子の心情の変化を見せられたらいいなと、意識しました」と振り返った。
堀田は、朝子の母で夕平が思いを寄せるシングルマザー・東浜紗月役を演じた。「シングルマザー役が初めてで、分からなさを抱きながらクランクインしました。紗月は明るくて快活で、苦労している部分は見えないと思う。言動や行動が母親として理解できないように見えてしまうこともあると思いますが、それは彼女なりの強さであり、美しさであるように見せたくて、監督とコミュニケーションを取りながらやりました」と語った。
撮影時、堀田は、芝居への向き合い方について悩んでいた時期だったという。「キャリアを重ねていくと、感情が動いていなくてもセリフを伝えられてしまうような、こなせてしまう感覚があるような気がしていたんです。現場では監督に『気持ちが浮かび上がった時でいいし、セリフが言えないなら言えなくて大丈夫』と言われて、改めて心が動いてこそのお芝居だなって、見直すタイミングになりました」と中野監督の言葉に感謝していた。