エンタメ

2026年9月1日 13:02

前田公輝 6歳でデビュー!バラエティ番組、ドラマ、映画、舞台…さまざまなチャレンジを続けて

前田公輝 6歳でデビュー!バラエティ番組、ドラマ、映画、舞台…さまざまなチャレンジを続けて
広告
3

6歳から子役として活動し、「天才てれびくんMAX」(現・NHK Eテレ)、連続テレビ小説「ちむどんどん」(NHK)、「HiGH&LOW」シリーズ(日本テレビ系)などに出演。映画「ひぐらしのなく頃に」(及川中監督)、映画「スラッカーズ 傷だらけの友情」(渡邊貴文監督)、「凍牌 劇場版」(小沼雄一監督)、「完全不倫 ― 隠す美学、暴く覚悟 ―」(日本テレビ系)、「もう一度夫婦になりますか?カモフラージュ夫婦〜」(日本テレビ系)など主演作も多数。メインキャストのひとりを演じた映画「ホーム スイート ホーム」(吉川鮎太監督)が9月4日(金)に公開される前田公輝さんにインタビュー。(この記事は全3回の前編)

■初めてのオーディションに合格するが、7歳で挫折…

8歳・事務所提供
8歳(事務所提供)

神奈川県横浜市で生まれ育った前田さんは、6歳の時にホリプロ・インプルーブメント・アカデミーに第1期生として入所し、芸能界デビューすることに。

「両親が情操教育の一環というか、コミュニケーション能力を高めようというような目的で入れてくれたので、将来俳優になって欲しいとは考えていなかったかもしれないです」

――アカデミーに通ってみていかがでした?

「初めてのオーディションが、和田アキ子さんが出演されている永谷園のCMで、いきなり合格してしまったんです。そのオーディションに受かって、自分はもうスターなんだと勘違いしちゃって(笑)。

でも、次のオーディションですぐに落とされて泣きじゃくって…挫折を味わったのが7歳ですね。その時のことは、めちゃくちゃよく覚えています。今思うと、あんなに小さい頃にそんな感情を体験させてもらったことは、すごくありがたかったなと思います。

初めてのオーディションに受かって、あのまま順風満帆に進んでいたら天狗になっていたかもしれないです。負けず嫌いだったので、そこから奮起して、オーディションを受け続けていったという感じです」

2003年、12歳の時に「天才てれびくんMAX」にてれび戦士としてレギュラー出演することに。

「実は、毎年『天才てれびくん』のオーディションを受けていたんですよ。当時はだいたいみんな『天才てれびくん』とか『3年B組金八先生』(TBS系)、『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)のオーディションを受けていましたね。

僕は、『天才てれびくん』の第一次審査でいつも落ちていたんですけど、3年目にようやく

第一次審査を突破することができ、そこから急にとんとん拍子で最終審査まで進みました。

合格後は、3年間レギュラーで、中学1、2年生でメインMCを任せていただいていました。今振り返ると本当におこがましいのですが、若気の至りで『MCって簡単にできるものなんだ』と思い込んでしまっていた時期がありまして…。

当時のビデオを見返すと、ただただ大人のゲストの方の発言をオウム返ししながら台本を読んでいるだけだったなあって。でも、『天才てれびくん』に出演したことでだいぶ人生は変わりましたね。

当時はファンレターを毎月段ボールでいただいていましたし、街で声をかけていただけるようになって。今でも『天才てれびくんの時から見ていました』って一番よく言われますね。

中学生の頃は、あの番組が転機だったということをあまり感じていなかったのですが、大人になればなるほどそう思います」

――あんなに小さかった子が大人になって…と勝手に近所のおばちゃん感覚になっちゃいます

「ありがとうございます。あの番組から有名になられた方もいっぱいいらっしゃいますしね。ウエンツ瑛士さん、生田斗真さん、大沢あかねさんとか。そういう番組に僕も出演させていただき、今でもこうしてお仕事をさせていただけていることにすごく感謝しています」

広告

■人気ゲームの実写映画で初主演を果たす

2008年、映画「ひぐらしのなく頃に」(及川中監督)で映画初主演を果たす。この作品は、同名人気ゲームを実写映画化し、昔ながらの様相を残す閉鎖的な村落で発生した連続怪死・失踪事件の顛末(てんまつ)を描いたもの。

昭和58年の初夏、東京から人口2000人に満たない雛見沢村に高校生の前原圭一(前田公輝)が引っ越して来る。彼は、すぐにクラスメイトの園崎魅音(飛鳥凛)や竜宮レナ(松山愛里)と仲良くなり楽しい日々を過ごしていたが、村のたたりに翻弄(ほんろう)されることに…という展開。

「あの映画もオーディションだったのですが、当時僕は、俳優にはあまり興味がなく、バラエティタレントになりたいと思っていたんですよね。だけど、この映画の撮影時に俳優としての転機が訪れて、そこから今に至っています」

――その俳優としての転機が訪れたのは、どのシーンだったのですか?

「ヒロインの方と一緒に歩くというシーンを20テイクぐらい重ねたんですよ。監督に『それは前原圭一(役名)じゃなくて前田公輝だ』って言われて。

でも、当時の僕はめちゃくちゃ尖っていたので、『当たり前だろ。前田公輝なんだから』みたいな反発心があって(笑)。

もちろんわかっているんですよ。実写で前原圭一役だということも知っているんですけど、『だって、画面に映っているのは前田公輝でしょう?』みたいなことを考えているうちに、頭が真っ白になってしまったんです。

ヒロインの方が年上の女優さんだったんですけど、僕がパニックに陥ってしまい、『ちょっと不安なので、手を握らせてもらってもいいですか?』とお願いして手を握って歩いてみたらOKが出たんです。『これなんだ!』と気づきました。

おそらくそのカットでは、2人が距離感を詰めるための思いが必要で、監督は、僕が知らないその感情を引き出してくださったんだと。すごく視界が開けた感じがしました。苦手だったものが急に好きなもののスペースに入ってきたというか。そこから、『これでご飯を食べていけるようになったらすごく幸せかもしれない』と思うようになりました。

後に同じ監督で続編の映画『ひぐらしのなく頃に誓』も撮影したのですが、その時は現場で『監督どうしましょうか?こういうのはどうですか?』と自ら提案したりして、かなり積極的になっていたので、監督にもプロデューサーにも『別人だ』って、何度も言われました。その時は、撮影がすごく楽しかったのを覚えています。

映画の公開後も俳優の先輩から『実は「ひぐらしのなく頃に」を劇場に見に行ったことがあって、前田くんのことよく覚えているよ』と言われたことがあり、本当に嬉(うれ)しかったです。

最初は俳優業がつらかったけど、印象に残ったと言ってくださる先輩がいるんだって。何か予想だにしてなかったことが巻き起こっていることにすごく楽しさを覚えて、そこから俳優の道が面白いなと思うようになり、こうして今も続けられています」

広告

■ケンカ三昧の金髪ヤンキーに

2009年、映画「スラッカーズ 傷だらけの友情」(渡邊貴文監督)に主演。この作品は、

ヤンキー野球部員たちが本気で甲子園を目指す姿を描いたもの。

前田さん演じる主人公・高校1年生の尾崎ゲンは、ケンカで頂点を極めるべく、不良がのさばる高校を次々と制覇していた。しかし、羽木高校の豪腕番長・ゴリキ(弓削智久)には全く歯が立たず、リベンジするために羽木高校に転入するも甲子園を目指す野球部員のゴリキは練習に忙しく相手にされない。尾崎はタイマンをはるために野球部に入部することに…というストーリー。

前田さんは、金髪&リーゼントヘアの全く別人のような姿で、ヤンキー高校生役を体現。壮絶な決闘シーンや野球シーンにも挑戦した。

「あの映画もオーディションでした。撮影中は金髪だったので、学校にはかつらを被って行っていました。当時現役の高校生だったので。

あの時にはもう芝居に目覚めて何カ月か経った後だったので、すごく楽しかったのを覚えています。あとは、空手を習っていたので、アクションをこれからも頑張っていきたいと思うきっかけとなった作品です。

当時のアクション監督の方が『絶対前田くんは、アクションを続けた方がいい』とか、『アクションを特技にした方がいいよ』って。初めて挑戦したことに対してそう言っていただけたのが、とても嬉しかったです。

ゴリキは、甲子園を目指しているからケンカができない。ケンカをすると予選にも出られなくなるから。それで、タイマンをはるために野球を始めるんですけど、『それは違うだろう?』って思いながら(笑)」

――スラッカーズは、どちらかと言うとケンカアクションでした

「そうですね。荒々しいアクション映画で、ケンカをするために高校を渡り歩いて、番長にケンカを売っては叩きのめしているという男ですからね。あれだけ尖ったというか、ぶっ飛んだ役を演じる機会って、そんなにないじゃないですか。

ビジュアルもキレッキレの本当に危なそうな感じで(笑)。眉毛も薄く細くしていましたからね」

――撮影はスムーズに進んだのですか?

「スムーズだったと思います。僕が演じた尾崎は、ゴリキが野球をやっていたから、自分も野球をやればコイツより強くなるんじゃないかみたいな考えで野球を始めるんですけど、ゴリキの写真を貼った空き缶にボールを投げて当てるシーンがあって。

それにうまく当たるように糸で調整していたんですけど、僕が投げたボールが本当に空き缶に当たったみたいで。ピッチングフォームはぐちゃぐちゃだけど、センスはあったみたいです(笑)。

のちに『HiGH&LOW』シリーズでもアクションをさせていただくんですけど、その礎になったのは、間違いなくスラッカーズだなという思いがあります」

――他校のヤンキー生徒もたくさん出てきますが、一堂に会した時はどんな感じでした?

「よく一触即発の空気でとか聞きますけど、そういうのはなかったと思います。まだ高校生だったので、全く物怖じすることもなく、緊張もしていませんでした。

みんなよく緊張すると言うけど、当時はまだ、人間がそういう状況になるっていうことがよくわかっていなかったんです、僕(笑)。

でも、逆にそこから今度は、めっちゃ緊張して何もできない時期も訪れるんですけどね(笑)」

――アクションシーンでは、ケガをすることもなく?

「そうですね。あの作品は当てないアクションでしたから。香港映画などでは、実際に当たっても良いという手法みたいですが、日本ではちょっとでもかすって相手にケガをさせてしまったら大変なので、当てないように細心の注意を払っていました」

2010年には、舞台「白虎隊・ザ・アイドル」で初舞台にして初主演も果たす。次回は「赤ひげ」シリーズ、連続テレビ小説「ちむどんどん」、Amazon Original映画「ナックルガール」(チャン監督)の撮影エピソードなども紹介。(津島令子)

※前田公輝(まえだ・ごうき)プロフィル

1991年4月3日生まれ。神奈川県出身。6歳から子役として活躍。2003年から「天才てれびくんMAX」に3年間出演し、2008年には「ひぐらしのなく頃に」で映画初主演。2016年から参加した「HiGH&LOW」シリーズの轟洋介役で人気を集める。近作に、連続テレビ小説「ちむどんどん」、「セクシー田中さん」(日本テレビ系)、「アイのない恋人たち」(テレビ朝日系)、「私をもらって〜追憶編〜/〜恋路編〜」(日本テレビ系)、「完全不倫 ― 隠す美学、暴く覚悟 ―」、「おいしい離婚届けます」(中京テレビ・日本テレビ)、「雪煙チェイス」(NHK)など。今年7月期は「親愛なる夫へ〜完璧な妻の嘘〜」(日本テレビ系)と「もう1度夫婦になりますか?カモフラージュ夫婦〜」の2作に出演。9月21日(月)より「リア王-KING LEAR-」(東京芸術劇場 プレイハウス)への出演も控えている。

ヘアメイク:佐藤由貴

スタイリスト:岩田友裕

広告