来年6月15日の90歳(卒寿)の誕生日をもって芸能界を引退することを発表した、俳優の伊東四朗(89)が3日、東京・文化放送で行われた同局の番組「伊東四朗 吉田照美 親父・熱愛」の生放送後に、囲み取材に応じた。
1958年の初舞台以来、日本のエンターテインメント界の第一線で活躍。芸能界に入ったきっかけは、就職試験に全滅したことだといい、「就職試験に受かっていたら、この世界に入っていませんよ。手当たり次第に受けましたけど、面接で必ず落ちるんですよ。なぜだろうと思って内申書を開けてみたら、“面相は悪いが、そんなに悪い男では無い”と(書いてあった)。結局、仕方なくというか、逆にいうと、芸能界が仕方なく手を伸ばしてくれたという感じですね」と振り返った。初舞台までの道のりも特殊で、「しょっちゅう舞台を見に行っていて、いつも座っているイスが一緒なので、“あいつまた来てる”って舞台の上から覚えられたんですよ。それで芝居が終わった時に、“おい青年、寄っていけ”と言われたのが最初なんですよ。それで、今度は“ちょっと出てみろ”と言われて出たのがきっかけですから。21歳でした」と明かした。
俳優としての役で覚えていることを問われると、「もう振り返ってみると忘れちゃって、分からないんですよ。今しゃべってることも忘れているんですよ。そのくらいですから、そんな昔のことを聞かれても」と冗談めかし、「ラジオでも、失敗してますよ。訳が分からいことを言っているらしいんですよ。家に帰ったあと女房にも『お父さん、あれ何を言っていたの?』と言われるほど、なんか今、危ない人なんですよ。だから、その危ないのを承知で使ってくれている文化放送もすごいなと思います」とジョークが弾んだが、取材の最中に片方の補聴器の電池が無くなるというプチハプニングもあり、終始笑いが絶えない現場となった。