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2026年11月3日 15:37

淵上泰史 ガンバ大阪ユースから俳優に!挫折と下積みを経てCMで注目されテレビ、映画に出演

淵上泰史 ガンバ大阪ユースから俳優に!挫折と下積みを経てCMで注目されテレビ、映画に出演
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15歳でガンバ大阪ユースに所属し、プロサッカー選手を目指していたが17歳で挫折を味わった淵上泰史さん。大学在学中から俳優を目指し、2011年、映画「軽蔑」(廣木隆一監督)に出演したのをきっかけに、本格的に俳優として活動。2013年には、グーグルのテレビCMで話題になり、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)、映画「花宵道中」(豊島圭介監督)、藤井道人監督が、自身の経験をもとに夢を追う若者たちの姿を描いた映画「7sセブンス」など出演作が続く。11月13日(金)に映画「刺青」(いまおかしんじ監督)の公開が控えている。(この記事は全3回の中編。前編は記事下のリンクからご覧になれます)

■ダンスレッスンに奮闘する先生を演じたCMが話題に!

2013年、頼りなさそうなイケメンの先生が、生徒にダンスを教えるため奮闘するグーグルのテレビCM「ダンス編」で「あの先生は誰?」と話題に。淵上さん演じる先生は、タブレット端末を使って、ダンス動画を見たり、メトロノームのアプリでリズム感を学んだり、全身の映る鏡を購入してダンスを練習してどんどんうまくなっていく。

――あのCM大好きでした。名作ですよね。

「ありがとうございます。あれからですね、ギリギリ食えるようになってきたというのは。オーディションも色々あったんですけど、決まって良かったです。スタッフも監督もみんな本当に才能ある人たちばかりで楽しかったです」

――ダンスは初めてだったのですか?

「初めてでした。だからあのCMはリアルだったんです(笑)。最終的に踊れるようにならないといけないので、現場にダンサーの人が来て、教えてもらって一生懸命練習していました。

本当は色々撮ったんですよ。監督は映画『フットルース』(ハーバート・ロス監督)のイメージもあったらしくて、足元のステップだけとか、ムーンウォークをしたりしたんですけど、シンプルにいこうということに」

――あのCMが話題になって広く知られることに

「いやいや、まだだったと思います。業界の方に『あいつ誰?』と思っていただけるきっかけにはなったと思いますが、まだまだです。

僕はデビューの時点でだいぶ遅れていたので。養成所にも行っていたんですけど、僕の同期がマイコさんという女優さんで。モデルをやっていることは聞いていたのですが、養成所で芝居の勉強をしている時に、草なぎ(なぎは弓に前刀)剛さん主演映画のヒロイン役が決まっていたんです。『同期なのに俺とそんなに差があるのか』って。

その時点ですでに違っていたし、僕の役者デビューは27歳で遅かったので焦るというか。でも、ほかの人と比べてもしょうがないし、自分の目の前の仕事をしっかりやっていかないとなって」

2014年、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」に出演。このドラマは、平日の昼間に夫以外の男と恋に落ちる主婦たちを描いて話題に。

平凡で幸せな家庭を築いていたはずのパート主婦・笹本紗和(上戸彩)は、昼顔妻の滝川利佳子(吉瀬美智子)に弱みを握られ彼女の要求に従ううちに、高校教師の北野裕一郎(斎藤工)と出会い不倫関係になってしまう…。

淵上さんは、利佳子の不倫相手の一人で出会い系サイトで知り合った智也役。既婚者の利佳子を本気で幸せにしたいと考えるようになり、紗和が働くスーパーで契約社員として働くことに。利佳子が画家の加藤(北村一輝)に本気で惹(ひ)かれていることを知り、一度は諦めることにするが、あることがきっかけで加藤を殴り、右腕の神経を損傷するケガを負わせてしまう…。

――吉瀬美智子さん演じる美貌の人妻にかなり翻弄されていましたね

「そうですね。でも、実はあの中で一番純粋なのは、僕(智也)ですから(笑)。隠れてコソコソしている人たちの仲を乱す、一番真っすぐで純粋だったんですよ。最初はそうだったのに、ちょっと歪んでいくんですけど。最初6話だけって言われていたんですよ。それが途中から、ちょっと増やそうってなってきて。それは良かったんですけど」

――最終回で加藤に殴り掛かり後遺症で絵を描けなくしてしまいます

「警察に自首しようとしたのに加藤に『やめろ』と言われて。そうか。あれはあれでまた彼も困るだろうなと思うんですね」

――人妻の浮気ということでかなり話題になりましたね

「そうですね。そのあと、『ファーストクラス』(フジテレビ系)というドラマの現場に向かっている電車の中で初めて声をかけられました。小さい女の子がトコトコ歩いて来て『お兄さん、昼顔に出ている人ですか?』って言うんですよ。ビックリして見たら、その子のお母さんと友だちたちがいて(笑)」

「ファーストクラス」は、ファッション雑誌の編集部に勤務することになった吉成ちなみ(沢尻エリカ)が、編集部の上司や先輩、専属のファッションモデルから壮絶ないじめに遭いながらも奮闘する姿を描いたドラマ「ファースト・クラス」の第2期。

舞台を雑誌社からファッションブランド「TATSUKO YANO」へと移し、編集部員をも交えた業界の舞台裏とマウンティングを描く。淵上さんは、夏木マリさん演じるデザイナーで「TATSUKO YANO」創始者である矢野竜子の息子・矢野隆太郎役。

――きれいで華やかな女性陣が多い作品でしたね

「青柳(翔)くんとか中村倫也くんもいましたけど、男性は少なかったですね。夏木マリさんとか余貴美子さんとか…皆さん芝居のできる人たちばかりだったので戦いでした。それはそれで楽しかったですけど」

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■藤井道人監督と2人で自主映画を撮影「どうやったら世に出られるんだろう?って…」

2015年、映画「7sセブンス」(藤井道人監督)に出演。この作品は、「新聞記者」や「正体」などで知られる藤井道人監督が、自身の経験をもとにインディーズ映画制作の舞台裏と夢を追う若者たちの姿を描いたもの。

売れない映画監督のサワダ(アベラヒデノブ)は、自主映画でインディーズ映画祭のグランプリを受賞し、さらに大きな映画を撮ろうと決意。居酒屋で意気投合した小劇団のメンバーとともに、7人の天才詐欺師集団が主人公の映画「7s」の制作を開始するが、次々と問題に直面し、未完のまま撮影が中断。それから3年後、止まっていた作品が動き出す…。

淵上さんは、「7sセブンス」を撮ることになり舞い上がって暴走するサワダをチーフ助監督としてサポートしようと奮闘するサナガワ役。

――藤井監督自身の経験をもとにということですが、サワダは監督とイメージが違う気がしました

「そうです。主人公のモデルは、多分監督の友人の話だと思います。僕がやったサナガワが監督を投影していますね」

藤井監督が投影されているサナガワは、俳優の遅刻やスタッフ同士のケンカ、制作部の失踪、突然のキャスト降板、さらに、撮影したデータが消えてしまう事件が勃発するが、何とか続行させようと奮闘する。撮影中断から3年後には監督になっている。

「僕は、藤井監督とは自主映画をずっとやっていたので、多分俳優部の中では一番長い付き合いになると思います。

出会ったのは、僕が大学を卒業してアルバイトをしながら役者を目指していた時で、僕より2歳下の藤井監督は日大(日本大学芸術学部映画学科)の学生でした。二人で自主映画を何本も撮影して『どうやったら世に出られるんだろう?売れるんだろう?』って話していましたね」

――今や誰もが知る監督となりましたが、当時からそういう感じはありましたか?

「いやいや、全然。『藤井監督は天才だ』と言う人が多いですけど、全然そんな風には感じなかった。

僕は、天才というより秀才だと思いました。彼は失敗から学んでいくというか、修正をしていく力がすごい。何がダメだったのかをちゃんと分析していい方向に持っていく秀才だと思います。天才ではない。でも、天才って誰かが言ったら、その人にとっては天才だと思いますけど。

僕は付き合い長いからなんですけど、彼はやり方が自主映画を撮っていた当時から一切変わってない。演出の仕方、タイミング、演出の言葉とか。2人でずっとやっていましたけど、その時から全然何も変わっていないんです。

別にしょっちゅうご飯に行く仲じゃないし、やっぱり役者と監督という関係があの頃からありましたからね。彼が22歳で僕が24歳の時に出会って2人で撮っていたんですけど、その時からリスペクトしていました。

お互い映画好きで、映画の話でいつも盛り上がっていて。僕がカメラを回した時もありました。2人で自主映画を撮っていた時に屋上から飛び降りなきゃいけない芝居があって、彼が当時住んでいたアパートの屋上から、彼の部屋のベランダに飛び降りることになったんです。

ベランダに大きなクッションを置いて、背中越しで撮って飛び降りていなくなるというラストカット。ちょっと雨が降っていて、結構高いところからだったんですけど、僕は一応主演だし、飛び降りるつもりでいたら最終的に監督が、『淵上さんは俳優部だからケガさせられない。僕とだいたい背格好と髪型も似ているから僕が飛び降ります。淵上さんはカメラ回してもらっていいですか』って言ったんですよ。

結局僕の『ヨーイ、スタート』で彼が飛び降りて、『カット』ってかけたら、クッションの上で足を抱えて『ウーっ』って言っていて。『大丈夫です』って言うんだけど、『大丈夫ちゃうやろ。絶対レントゲン撮ってもらいに病院に行った方がいいよ』って言って。

結局剥離(はくり)骨折していて、違う現場での撮影に車椅子で来たらしくて、その話が伝説みたいになっていて。『それ(剥離骨折したのは)淵上さんと2人でやっていたやつなんかい?』みたいな(笑)。

藤井監督の『イクサガミ』(Netflix)という作品をやっていますけど、撮影の今村(圭佑)くんと山田(弘樹)くん、プロデューサーでBABEL LABELの今の代表の山田(久人)くんに僕を含めた5人は、全員一緒に自主映画をやっていた仲間なんです。

みんなで雑魚寝してやっていたりとか、みんな自主映画のメンバーだったので、感慨深いものがありますよね。藤井監督とは、当時2人で、予算3万円で撮っていたのに、何十億とも言われている作品を撮っていて。

初日の撮影が終わった時に藤井監督が僕のところに来て『淵上さん、1日目終わりました』みたいな。(イクサガミの)初日の撮影は、キャストが300人ぐらいいたんです。だから拡声器を持って監督が一生懸命やっている姿を見て、ようやく2人で一緒にこういう現場でできるようになったんだなあって思いました。

だって藤井監督はすごい大監督ですけど、商業映画監督デビューした『オー!ファーザー』

の時にも、いい役で僕の名前を出してくれたんです。でも、当時僕に実力もネームバリューもなかったので、キャスティングできなかったんですよね。

それで藤井監督から電話がかかってきて『すみませんでした』って言うから、『いやいや、それは僕の責任。僕にもっと実力があって、僕にもっとネームバリューがあったら決まっていた話やから、もっと頑張るわ』って言ったんですけど。

初めての商業映画だし、撮影が終わると痩せて帰ってきましたよ。ストレスもあったんでしょうね。でも、僕と2人でやっている時からスタイルは変わってないし、撮りたいものに対する感じも変わってないです。それをちゃんとやって、もちろんアップデートして評価されてきているからすごいですよね」

2017年には、「ダブルミンツ」(内田英治監督)で映画初主演を果たし、「復讐の未亡人」(テレビ東京系)、「インフォーマ」(Netflix)、大河ドラマ「どうする家康」(NHK)など話題作出演が続く。現在「はだかんぼうたち」(テレビ朝日系)が放送中。次回は撮影エピソード、11月13日(金)に公開される映画「刺青」も紹介。(津島令子)

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