拒否権発動は想定内 “ロシア孤立化”が狙い[2014/03/16 11:54]

 国連の安全保障理事会では、クリミアの住民投票を無効とする決議案が提出されましたが、ロシアが拒否権を発動し、否決されました。

 決議案はアメリカが提出したもので、「クリミアの住民投票が全く効力を持たず、クリミア自治共和国の帰属を変える根拠にはならない」と、国連加盟国や国際機関などに対して承認しないよう要請していました。採決では理事国15カ国のうち13カ国が賛成しましたが、拒否権を持つロシアの反対で否決されました。安保理で、ロシアと共同歩調を取ってきた中国は、チベットの独立問題などを抱え、内政不干渉の立場を取っていることから棄権しました。ロシアの拒否権発動は織り込み済みで、決議案の提出はロシアを国際社会で孤立させる狙いがあったとみられます。

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