G8の「ロシアはずし」効力は? “復帰”に含みも[2014/03/25 17:54]

 ウクライナ情勢を巡り、オランダのハーグで緊急のG7首脳会合が開かれました。採択されたハーグ宣言では、ロシアのクリミア併合を承認せず、ロシアのG8参加を当面、停止するとしました。

 (野村友弘記者報告)
 (Q.ロシアはずしの効力は?)
 24日に採択されたハーグ宣言は、ロシアのG8への参加を当面、停止するというもので、追放までの厳しいものにはなりませんでした。G7首脳会合の同行筋によりますと、会合では目前に迫る6月のG8ソチサミットをどうするかという議論を優先させたということです。もちろん、ロシアを今後どうするか、またG8の枠組みも議論されましたが、結論や方向性までには至らなかったということです。実質、ロシアのG8復帰に含みを持たせた形で、プーチン大統領にとっても大きなダメージにはなっていない模様です。
 (Q.日米韓の首脳会談はどんな内容になる?)
 日米韓の首脳会談は日本時間の26日未明、ハーグ市内のアメリカ大使公邸で開かれることになっています。アメリカが仲介する形で、朴槿恵(パク・クネ)大統領、そして日本の安倍総理大臣が初めて公式の会談の場で顔を合わせることになります。朴大統領は24日夜に体調を崩し、サミットの公式行事を一部欠席しています。ただ、25日朝から復帰していて、日米韓の首脳会談についても問題無いものとみられます。注目される会談の中身ですが、23日の中韓の会談では歴史問題が取り上げられましたが、韓国政府関係者は、今回の会談では歴史問題は取り上げず、まずは日韓の関係改善の土台作り、ここに一番の大きな意義を持っているということです。一方の日本政府側も、中国が日米韓の連携にくさびを打つために歴史問題を取り上げたことは織り込み済みです。ようやく実現した日韓のトップ同士の対話で、まずは関係改善の糸口を探るべく、意見に大きな差が無い北朝鮮の核問題などで意見が交わされることになるとみられます。

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