ウクライナ東部でデモ拡大 親ロ派が「共和国」宣言[2014/04/08 11:50]

 ウクライナ情勢が再び激しくなってきました。クリミアで始まったロシア系住民によるロシア編入の動きは、ウクライナ第2の都市ハリコフやドネツクなど東部で拡大しています。デモ隊が州議会などを占拠し、一方的に「共和国」樹立を宣言、プーチン大統領にロシア軍部隊の派遣を要請しました。

 ウクライナ東部のドネツクでは7日、州庁舎を占拠しているロシア寄りのデモ隊が「ドネツク人民共和国」の樹立を宣言しました。デモ隊の幹部は、共和国独立の是非を問う住民投票を来月11日までに行う意向を表明し、平和維持のためにロシア軍部隊の派遣をプーチン大統領に要請しました。また、同じウクライナ東部のハリコフでも、親ロシア派が「ハリコフ人民共和国」の樹立を宣言しました。こうした情勢を受けて、ロシアの外務省は声明を発表し、ウクライナ政府に対し、憲法を改正して各自治体に広範な権限を付与する連邦制の導入を求めました。これに対して、ウクライナのヤツェニュク首相は「連邦制はウクライナを破壊しようとするロシアのシナリオだ」と批判した上で、ロシア軍が今も国境から30km以内に展開し、撤退の兆候が無いと指摘しました。

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