ウクライナ親ロシア派 拘束のOSCE監視団を全員解放[2014/05/04 07:05]

 ウクライナでは、南部にも混乱が広がる中、親ロシア派に拘束されていたOSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構の監視団全員が解放されました。

 OSCEの監視団員らは「暫定政権のスパイ」とみなされ、先月25日に親ロシア派に拘束されました。3日午前、東部スラビャンスクで拘束されていた12人全員が解放されました。ロシアのプーチン大統領に近いルキン元駐米大使が現地に入り、説得にあたったとみられています。スラビャンスクやオデッサでの衝突を受け、ドネツク市内にもウクライナ軍が来るのではという不安が高まっています。市内にはいたるところにバリケードが築かれています。
 ドネツク市民:「とても不安です。少しずつ食糧の備蓄を始めています」
 南部オデッサでは、暫定政権支持派と親ロシア派の衝突などで46人が死亡しました。一方、ウクライナ軍は東部スラビャンスクで親ロシア派の制圧に成功したとみられていて、付近の都市でも緊張が高まっています。
 こうした事態を受けて、アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相が電話会談を行いました。ロイター通信などによりますと、ラブロフ外相はケリー長官に対して、ウクライナ暫定政権による親ロシア派への軍事作戦をアメリカの影響力で中止させるよう求めました。これに対して、ケリー長官はOSCEの監視団の解放を歓迎する一方、逆にロシアが親ロシア派を支援しないよう迫ったということです。

(C) CABLE NEWS NETWORK 2014

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