「イスラム国」殺害予告も…日本人男性2人の状況は[2015/01/20 17:01]

 過激派組織「イスラム国」が日本人2人を人質に取り、2億ドル、日本円で約230億円余りの身代金を要求しているとAP通信が伝えました。

 (荒木基記者報告)
 カイロは20日午前10時です。20日の朝早くに約1分40秒ほどのビデオがインターネット上に公開された模様です。そして、このビデオですが、最初、安倍総理大臣のイスラム国周辺国への支援、これを伝えるニュース映像を流し、その直後に日本政府と国民へのメッセージと題したテロップが流されました。その後に黒ずくめの覆面男が登場して、「日本はイスラム国から8500kmも離れているのに、私たちの女性や子どもたちを殺すために1億ドル出すというじゃないか」と、そして、後藤健二さんとみられる男性を指し、「この男の命に1億ドルだ」などと話しました。その後、「イスラム国拡大を阻止するために、日本はさらに1億ドル出すと聞いている」と、そして、湯川遥菜さんとみられる男性を指し、「この男に1億ドルだ」などと話しました。その後、この黒覆面の男は英語で、「日本国民へ」と題し、「72時間の猶予を与える」と、「2億ドルを、この2人の命を救うために出すように日本政府に働き掛けろ」と日本の国民に対しても呼び掛けています。ビデオに映っているとみられる後藤さんは、去年10月下旬にトルコとシリアの国境からイスラム国への取材に入ると言い残して、その後、実は消息がつかめないままになっていました。関係者もその行方を案じていたところへ、このビデオの情報が出てきたという状況です。そして、湯川さんは、去年8月に拘束されたとみられて以降、周辺国、中東の国やシリアの反体制派組織がイスラム国側と解放交渉を続けていると。こうした情報も伝えられていましたが、それも去年の秋ごろになってパッタリと情報が途絶えるようになってしまい、こちらも消息がつかめていないという状況のなかでした。

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