暴動の原因は不当な権力行使 白人警察官が黒人射殺[2015/03/05 11:11]

 アメリカで丸腰の黒人青年が白人の警察官に射殺され、暴動が発生した背景を調べていた司法省は、黒人に対する不当な権力の行使が暴動の原因だったと認めました。

 ミズーリ州ファーガソンで去年8月、黒人の青年、マイケル・ブラウンさんが白人の警察官に射殺され、反発した住民らによる大規模な暴動が発生しました。アメリカ司法省は4日、ファーガソンの警察や裁判所が、これまで黒人に対して不当に暴力を振るったり、相当な理由がなくても逮捕してきたことが原因だとする報告書をまとめました。報告書では、ファーガソンの人口のうち、黒人が占める割合は67%だが、職務質問を受けた人の85%が黒人だったほか、道路を横切るなどの軽微な違法行為で検挙されたのは95%が黒人だったなどと指摘しています。また、過去には「オバマ大統領は長く仕事を続けられない。なぜなら黒人は4年間も安定した職に就けないから」というメールをはじめ、警察や裁判所の関係者が黒人を侮辱する内容のメールをやり取りしていたと指摘しました。ホルダー司法長官は「1つのトラブルではなく、広く蔓延(まんえん)した不信感があった」と述べましたが、白人の警察官については改めて訴追しないことを明言しました。

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