北朝鮮36年ぶりの党大会 核保有する強い国と強調か[2016/05/05 17:08]

 北朝鮮では6日、36年ぶりに朝鮮労働党大会が開催されます。

 (山本志門記者報告)
 (Q.現在の平壌の様子は?)
 平壌市内のホテルにいます。後ろには大きな川が流れていますが、その対岸には最近できたばかりのマンションが立ち並んでいます。時折、6日の党大会を祝うイベントの練習する音が聞こえてきます。市民の練習は4日夜遅くまで行われ、5日朝も早くから始まっていました。日中、町を車で走ってみますと、多くの平壌市民が花や旗などを手に、着飾って練習に向かう姿がみられました。こうしたなかで、一般家庭のお宅を訪問しました。ここは金正恩第1書記の方針で研究者に対し、国が5LDK、200平方メートルほどの部屋を無償で提供しています。
 マンションに住む研究者の妻:「元帥様の配慮で、家具などは無料でそろえてもらいました。不便なことは何もなく、私たちは幸せに暮らしています」
 国連の経済制裁が強まるなか、国内の研究者を優遇することによって、国内の生産力を底上げしていく狙いがあります。
 (Q.どんな党大会になるのか、何が狙いなのか?)
 5日朝、北朝鮮のメディア関係者と話しましたが、「我々にも全く情報は知らされていない」と語っていました。ましてや海外メディアには、直接取材ができるのかできないのか、こういった点も含めて全くの秘密のベールに包まれています。ただ、こちらの関係者に話を聞きますと、「党大会は午前中から始まる模様だ」と漏らしています。そして、6日の党大会、一番のポイントは金第一書記の演説です。アメリカを念頭に核兵器を保有する強い国となった点が強調される見通しです。さらに重要なのは経済についてです。3年連続でプラス成長しているとされ、今後、北朝鮮の経済をどう発展させていくのか、演説の内容に注目が集まっています。6日の党大会で、金第1書記は今後の新たなビジョンを示す予定です。「金正恩体制の新たな幕開け」を内外にアピールする狙いがあります。

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