「謝罪でなく未来志向」 米世論に配慮し短い演説?[2016/05/11 05:50]

 アメリカ政府は、オバマ大統領が26日からの伊勢志摩サミットに出席した後、27日に被爆地の広島を訪問すると発表しました。現職では初めての訪問となります。

 (山下達也記者報告)
 ホワイトハウスの報道官は「広島訪問は原爆投下の謝罪ではなく、あくまでも未来志向のものである」と説明しました。
 ホワイトハウス、アーネスト報道官:「オバマ大統領の(広島)訪問は、核兵器のない世界を実現するためのさらなる前向きなメッセージを送る意図がある」
 オバマ大統領は、27日午後に広島の平和記念公園を訪問します。ホワイトハウスによりますと、広島では非常に短いスピーチを行うということです。実は、アメリカ国内には原爆投下は戦争を終わらせるために正しかったという意見が強くあり、世論調査でも半数を超えています。オバマ大統領はそのため、シンプルなスピーチにとどめて謝罪と受け取られることがないようにと細心の注意を払っています。
 アメリカ国民:「オバマ大統領が謝罪するために(広島に)行くのは反対だ」「広島を訪問することが謝罪のようなものだと思う。(原爆投下は)残酷で正気ではなかった」
 オバマ大統領としては国内の異論にも配慮しながら、最後の任期となる年に歴史的な訪問を実現させて自身の遺産にしたいという考えもあります。

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