オバマ大統領 「謝罪」批判懸念 被爆者との面会は[2016/05/11 16:59]

 アメリカのオバマ大統領が現職大統領として初めて広島を訪れることが発表されました。訪問までわずか2週間、異例の短期間での受け入れの準備が始まりました。オバマ大統領の広島での具体的な動きはどうなるのでしょうか。

 (山下達也記者報告)
 平和公園に訪問の際の演説について、ホワイトハウスは「オバマ大統領は短時間でシンプルに自分の考えを示すだろう」と微妙な言い方をしています。その理由は、長い演説で原爆投下の是非にまで触れるとアメリカ国内から謝罪したと受け取られる可能性があるからです。謝罪外交と批判されたり、原爆投下の是非を巡って日米で論争になるのは避けたい考えです。このため、核兵器のない世界を訴えた2009年のプラハ演説のような長い演説ではなく、短い声明として核兵器の恐ろしさや核廃絶の重要性を訴えるものになる見通しです。一方、今回の訪問は謝罪ではなく犠牲者の追悼が目的だというスタンスなので、慰霊碑への献花は行われる見通しです。また、原爆資料館の見学もケリー国務長官やケネディ大使が強く勧めているので、短時間でも実現するとみられます。また、被爆者との面会については明らかにしていませんが、謝罪とみなされる可能性を考慮してアメリカ国内の反応を見極めながら最終判断するとみられます。

こちらも読まれています