金正男氏の目の粘膜と顔から神経性の猛毒“VX”検出[2017/02/24 11:45]

　金正男（キム・ジョンナム）氏が殺害された事件で、マレーシアの国家警察は遺体の顔などから神経性の猛毒「VX」が検出されたと発表しました。クアラルンプールから報告です。

　（鈴木彩加記者報告）
　事件のキーマンとみられる北朝鮮大使館の関係者がかくまわれているとみられる大使館の前には、24日朝から各国のメディアが詰め掛けています。そんななか、マレーシア警察は正男氏の遺体から神経性の猛毒のVXが検出されたと発表しました。発表によりますと、神経性の猛毒のVXは正男氏の遺体の目の粘膜と顔に付着した成分を分析したところ、検出されたということです。これまで警察は死因について明らかにしていませんでしたが、遺体から毒物が検出されたことで毒殺されたことがほぼ確実となりました。今回の警察の声明では、北朝鮮の関与に関しては触れられていません。その一方で、マレーシアのメディアはこの事件に関連し、警察がマレーシア人の30代の男を新たに逮捕したと報じました。警察は22日、クアラルンプール市内にある男の自宅で数種類の化学物質や手袋などを発見したということです。この男が犯行グループでどういった役割だったのか詳しく調べるものとみられます。