米がエルサレムを首都と認定 各国から批判相次ぐ[2017/12/07 10:30]

 アメリカのトランプ大統領はユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地が集まるエルサレムをイスラエルの首都と認め、アメリカ大使館を移すと発表しました。

 トランプ大統領:「私は決めた。今こそ、エルサレムをイスラエルの首都と認める時だ」
 トランプ大統領は、これまでの政権は中東和平を実現できなかったので新しいやり方が必要だと決定の理由を説明しました。これを受け、イスラエルのネタニヤフ首相は「ユダヤ人とイスラエルは永遠に感謝するだろう」とコメントしました。このトランプ大統領の決定に対し、国連事務総長やヨーロッパの各国から批判が相次いでいます。
 国連、グテーレス事務総長:「私は常々、イスラエルとパレスチナの和平を危険にさらす一方的な措置に反対すると主張してきた」
 国連のグテーレス事務総長は、こう批判したうえで「エルサレムの帰属問題はイスラエルとパレスチナによる直接交渉で解決されなければならない」と強調しました。国連の安全保障理事会はイギリスなどの要請を受け、8日にこの問題を議論する緊急会合の開催を決めました。そのイギリスのメイ首相は「アメリカの決定には同意できない。イスラエルとパレスチナの交渉によって決められるべきだ」という声明を出しました。フランスのマクロン大統領は「アメリカの決定を認めない」と反対しています。また、アラブ諸国も一斉に非難し、エジプト政府は「決断を非難する。中東地域の安定に悪影響を及ぼす」と懸念を示しました。

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