安保理会合で北朝鮮大使「世界最強の核手に入れる」[2017/12/16 05:50]

　国連の安全保障理事会に北朝鮮の大使が異例の出席をして、「世界最強の核を手に入れる」と述べ、アメリカなどを強く牽制（けんせい）しました。国連本部から報告です。

　（西尾哲也記者報告）
　北朝鮮の国連大使は、議長国として今回の会合を主導した日本について「卑怯にも安保理を利用した」と名指しで非難するなど、敵対姿勢を鮮明にしました。
　北朝鮮・慈成男（チャ・ソンナム）国連大使：「北朝鮮は世界最強の核と軍事力の両方を手に入れるために、精力的かつ偉大な前進を遂げるだろう」
　北朝鮮は核兵器について「主権を守るためにやむを得ず保有している」と述べ、正当性を主張しました。一方、アメリカのティラーソン国務長官は、対話の条件について「北朝鮮が一定期間、挑発をやめる必要がある」と語り、「無条件対話」を呼び掛けた最近の自身の発言を事実上撤回しました。ただ、この「一定期間」について具体的な言及はなく、「核放棄が絶対条件」と位置付けてきた日本の主張とも必ずしも一致しません。北朝鮮の大使は会合の後、我々の取材に対して「アメリカが圧力を掛け続ける限り対話の場に出ることはない」と断言しています。わずかに膨らんだ対話ムードですが、急速にしぼんだ形です。