北パレード「何も発さず」米中関係にらみ市民も変化

　9日に建国70年を祝う大規模なパレードが行われた北朝鮮では、街に変化がみられるようです。平壌から報告です。

　（李志善記者報告）
　平壌はパレードから一夜明けて休日です。休日ということもあり、とても落ち着いた雰囲気です。私はこれまで、金正恩委員長が最高指導者になってからほとんどのパレードを取材してきました。毎回、情勢に合わせてとても強烈なメッセージが発せられますが、9日は一転、弾道ミサイルを登場させないなど非核化に向けてアメリカや中国との話し合いが続くなか、何も発しないことが逆にメッセージだったと言えます。市内に目を向けると、町のあちこちに中国人観光客が押し寄せています。香港からの1週間のツアー代金は、日本円で約24万円だということです。また、平壌の女性たちが持つ日傘がカラフルで種類が増えているほか、充電が必要な電動自転車がたくさん走っているのが印象的でした。ある平壌市民は、ミサイル発射を繰り返して中国から圧力がかかっていた去年と比べて「高騰していたガソリン価格が元に戻りつつある」と話すなど、市民生活にも変化がみられます。