国連安保理 閣僚級会合 北朝鮮制裁について議論[2018/09/28 05:50]

 2度目の米朝首脳会談に向けて調整が進むなか、国連の安全保障理事会では北朝鮮問題に関する閣僚級会合が開かれ、制裁の在り方などについて議論しました。国連本部から報告です。

 (西尾哲也記者報告)
 日本もアメリカもまずは制裁の維持を訴えましたが、「最大限の圧力」を強調した去年の会合とは異なり、対話ムードをにじませました。
 アメリカ、ポンぺオ国務長官:「北朝鮮が『最終的な完全な非核化』を達成するとの約束さえ守れば未来は北朝鮮にとって明るいものになる」
 河野外務大臣:「日本は拉致問題の即時解決に向けて北朝鮮と直接、向き合い、あらゆる手段を講じる決意だ」
 一方で、名指しこそ避けたものの、北朝鮮が瀬取りによる石油などの密輸を繰り返しているとして、関与が疑われるロシアや中国を牽制(けんせい)しました。これに対し、ロシアと中国は非核化を前進させるために制裁の緩和を検討すべきだと主張しました。また、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が制裁緩和を安保理各国に直接、訴えるのではないかとの臆測もありましたが、結局、李外相は会合に出席しませんでした。ある国連関係者は「2度目の米朝首脳会談の実現に向けて、北朝鮮側も水を差すようなまねを避けたのではないか」と分析しています。

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