トランプ政権初の“臨界前核実験” 核の役割拡大[2018/10/11 15:44]

 アメリカのトランプ政権が去年12月、新たな核兵器の設計を念頭に、爆発を起こさない臨界前核実験を西部ネバダ州で行っていたことが分かりました。

 NNSA(国家核安全保障局)の報告書によりますと、臨界前核実験は去年12月、ネバダ州の核実験場で行われたということで、2012年以来28回目となります。この実験では、核兵器の原料となるプルトニウムに爆薬で衝撃を与え、通常の核実験で起こる核分裂の連鎖反応を起こさないようにしながら核開発のためのデータを取ります。NNSAは「得られたデータは核兵器の新たな設計に役立つ」としています。アメリカの活動家は「このような実験は規模にかかわらず核不拡散の努力に反するものだ」と批判しています。トランプ政権は今年2月にオバマ政権の戦略から転換し、核兵器の役割を拡大させる方針を示しています。

 提供:オハイオ大学「NNSAの報告書」

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