シャンゼリゼ通りに炎や落書き 増税反対で暴徒化[2018/11/27 17:00]

 フランス各地でマクロン政権の燃料税引き上げに反対するデモが行われ、パリのシャンゼリゼ通りでは一部が暴徒化し、治安部隊と激しい衝突が起きました。

 多くの世界的なブランド店やレストラン、劇場などが立ち並ぶシャンゼリゼ通り。22日にはクリスマスのイルミネーションも始まったばかりでした。そんなシャンゼリゼ通りが無残な姿に。24日にマクロン政権の燃料税引き上げに反対するデモが行われ、パリのシャンゼリゼ通りではデモ隊の一部が暴徒化し、バリケードに火を放つなど治安部隊と激しく衝突しました。このデモの影響でシャンゼリゼ通りは通行止めになり、凱旋門(がいせんもん)やエッフェル塔などの観光名所も営業を見合わせたことで観光客にも大きな影響が出ました。内務省によりますと、デモはフランス全土で行われて約11万人が参加したといいます。多くの人がデモのシンボルとなっている路上作業用の黄色いベストを身に着けていることから「黄色いベスト運動」と呼ばれています。海外メディアによりますと、マクロン大統領が財界優先の政策を推進する一方で失業率は改善していないことから、反対派から「金持ちのための大統領」「我慢の限界」などの声が上がっていたといいます。そんななかでの燃料税の引き上げは生活を圧迫されていた人たちの不満を爆発させたというのです。また、大規模デモの背景にはマクロン政権の経済政策全般への不満があるとみられています。

こちらも読まれています