米制裁続くなら「新たな道模索」 北朝鮮の金委員長[2019/01/01 11:46]

 北朝鮮の金正恩委員長は新年の演説で非核化の意向を改めて強調し、アメリカが制裁を続けるなら「新たな道を模索する」と牽制(けんせい)しました。

 (高橋政光記者報告)
 今年は核・ミサイル開発から経済重視にかじを切った方針はそのままに、アメリカとの対話を続ける意欲を示しました。
 金正恩委員長:「我々はこれ以上、核兵器をつくらないし、使用も伝播(でんぱ)もしないことを国内外に宣言し、様々な実践的措置を取ってきました。アメリカが信頼性のある措置を取り、相応の実践行動で応えるなら(両国関係は)速い速度で素晴らしく前進するでしょう」
 金委員長は初めて執務室とみられる部屋で約30分、施政方針を述べました。「朝鮮半島の完全な非核化は自らの確固たる意志」だと強調し、トランプ大統領と「いつでも会う用意がある」と話しています。平和体制構築に向け、多国間協議の必要性も訴えました。一方、米韓合同軍事演習の中止を継続するよう求めたほか、アメリカが制裁を維持すれば政策変更もあり得ると牽制しました。北朝鮮が本当に非核化の「戻れない道」に踏み出すのか、朝鮮戦争の終戦宣言や制裁解除に関する米朝の攻防が激しくなりそうです。

こちらも読まれています