ベネズエラ混乱で40人死亡、850人超拘束[2019/01/30 07:27]

　政治的な混乱が続く南米ベネズエラで、反政府デモによってこれまでに少なくとも40人が死亡したと国連が明らかにしました。

　国連の人権高等弁務官事務所は29日、先週にベネズエラ全土で発生した反政府デモで少なくとも40人が死亡し、子どもを含む850人以上が拘束されたという調査結果を公表しました。ベネズエラでは独裁を続けるマドゥロ大統領に対し、国会議員のグアイド氏が暫定大統領への就任を宣言するなど対立が続き、30日には大規模なデモが行われる見通しです。反政府派を支持するアメリカは29日、殺人や強奪など治安の悪化を理由にベネズエラへの渡航警戒レベルを最も危険度が高い「レベル4」に引き上げ、渡航しないよう国民に呼び掛けました。アメリカはベネズエラの国営石油会社を制裁対象にするなど、マドゥロ大統領への圧力を強めています。一方、ベネズエラと関係が深い中国、ロシアなどはマドゥロ大統領を支持する立場を取っています。