アメリカのINF全廃条約離脱に中国が「遺憾」表明[2019/02/02 21:50]

 アメリカのトランプ大統領がINF(中距離核戦力)の全廃条約から離脱を決めたことに対し、中国政府が「遺憾の意」を表明しました。

 INF全廃条約は1987年にアメリカと旧ソ連が調印したもので、射程500キロから5500キロの地上発射型のミサイルの製造などを禁止しています。中国外務省の報道官は「アメリカの離脱に反対する」と批判したうえで、「アメリカとロシアが対話を通じて適切に解決してほしい」と注文しました。ただし、中国自身は条約にしばられることなく中距離弾道ミサイルの開発を進めています。離脱を決めたトランプ大統領は、中国など他の核保有国も含めた新たな多国間の核軍縮の枠組みについて言及していますが、中国は「政治や軍事など複雑な問題に波及し、多くの国が懸念している」として、反対の立場を鮮明にしています。

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