「非核化急がない」トランプ大統領 具体的成果は…[2019/02/28 11:45]

 アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長は2日目の会談に臨んでいます。トランプ大統領は冒頭、「非核化の交渉は急いでいない」と発言しました。ベトナム・ハノイの会場前から報告です。

 (高羽佑輔記者報告)
 トランプ大統領と金委員長がホテルに入ってから約1時間が経ちます。会談では、トランプ大統領が冒頭の発言で北朝鮮が優位に立つ形となりました。
 トランプ大統領:「北朝鮮は経済的に他の国々と競争できる可能性を持っている。(交渉は)少し長く時間がかかるかもしれないが、長期的には成功を収めることができる。急ぐ必要はない。急ぐ必要はない。私たちは正しいことをするだけだ」
 金正恩委員長:「我々には時間が貴重だけど?今まで努力して今はそれを見せる時が来たので、ハノイに来て素晴らしい対話を続けています。きょうも素晴らしい結果が出るようにすべての努力を尽くします」
 トランプ大統領は金委員長に具体的な期限を示さずに非核化の長期化を受け入れたことで、逆に言えば“しばらくは核兵器を持っていて構わない”というお墨付きを公の場で与えたことにもなります。今回の会談ではアメリカは北朝鮮に今、持っている核兵器のリストの申告を求めています。今後、核兵器を作らせないための措置としては、北朝鮮の寧辺(ニョンビョン)の核施設の廃棄が議論されます。一方で、アメリカ側は見返りに北朝鮮が求める経済制裁の緩和に応じるかが焦点です。会談の後にはトランプ大統領が会見を行いますが、具体的な成果が出ないまま譲歩を続けることが懸念されています。

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