米朝“物別れ”で早くも対立 金委員長は出国早める[2019/03/02 11:45]

 アメリカのトランプ大統領との会談が物別れに終わった北朝鮮の金正恩委員長は2日にすべての日程を終え、まもなくベトナムを発ちます。ハノイから報告です。

 (白川昌見記者報告)
 金委員長を乗せた車列が通過していきました。まもなく、ベトナム建国の父であるホー・チ・ミン初代主席が眠るホーチミン廟(びょう)を訪れて献花を行います。まもなく最後の公式行事に臨みます。北朝鮮側は当初、2日に予定していた一部のベトナム政府要人との会談をすべて1日に変更していて、ベトナム出発を早めました。今回の訪問は北朝鮮の最高指導者として祖父である故金日成主席以来、55年ぶりのものでしたが、米朝首脳で合意が見送られたことで公式訪問に花を添えることはできませんでした。経済制裁を巡り、北朝鮮側が「制裁の全面解除など求めていない」と反論すれば、アメリカのポンペオ国務長官は「トランプ大統領の言っていることは正しい」と再反論するなど対立は深まっています。この後、金委員長はホーチミン廟を出発して車で国境近くに移動したうえで、再び列車に乗って平壌を目指します。途中、後ろ盾である中国の要人と会談する可能性も取り沙汰されています。

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