日本と中国が“急接近” アメリカの対応は?[2019/06/27 20:23]

 28日から大阪でG20首脳会議が始まります。アメリカは接近をしようとしている日中に関してどう見ているのでしょうか。

 (外報部・岡田豊デスク報告)
 トランプ大統領は日本と中国の関係が良くなって一定程度、距離が縮まることを容認しているんだと思います。実は、アメリカは世界各国に軍を派遣していて、その駐留コストを少しでも減らしたいと思っています。日本でも例外ではないです。日中関係が良くなって中国の軍事的な脅威が減ればその分、日本に置いているアメリカ軍のコストが小さくなるという計算ですね。
 実はアメリカの台所事情は深刻です。25日に議会で発表された今後30年間のアメリカの財政赤字の見通しは悪化の一途をたどります。そして30年後、最悪のレベルに達します。このままだと10年以内にアメリカはGDP(国内総生産)で中国に追い抜かれるという流れです。アメリカは世界のトップから陥落します。そのタイミングを少しでも遅らせたいと思っているトランプ大統領ですが、これから色々と本格的に仕掛けていく可能性があります。一方の中国は存在感を急速に増しています。
 先日、イギリスの大手金融機関の元幹部と話をしました。その幹部が言っていたのは「世界が中国を中心に回り始めている。今年がその元年なんだ」ということなんですね。そんな中国と日本はどう向き合っていくのか。日本の外交政策の最大の課題がそこにあると思います。

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