金正恩委員長の車が大阪経由で北朝鮮に密輸か[2019/07/18 03:03]

 北朝鮮の金正恩委員長が乗る高級車がヨーロッパから大阪などを経由して、北朝鮮に密輸された可能性があるとアメリカの研究機関が指摘しました。

 国連安全保障理事会の決議で、高級車などぜいたく品の北朝鮮への輸出は禁じられています。アメリカの民間研究機関「C4ADS」が16日に公表した報告書では、決議にもかかわらずこれまでに800台以上の高級車が輸出されたと指摘し、なかには金委員長が乗る「メルセデスベンツ・マイバッハS600ガード」2台も含まれるということです。報告書によりますと、税関記録などから、2台はオランダから中国・大連を経由して去年9月に大阪に運ばれ、さらに韓国・釜山に送られました。2台は釜山でロシア極東に向かう船に載せられましたが、その後、位置情報がつかめなくなりました。船がロシアに到着したとみられる直後の10月7日には、ウラジオストクに平壌から大型輸送機3機が飛来したことから、この輸送機が2台を北朝鮮に運んだ可能性が高いとしています。また報告書は、大阪市の物流業者と兵庫県尼崎市の企業の名前を挙げ、両社の代表らが一連の輸出に深く関わっているとしています。一方、大阪の物流業者の代表はテレビ朝日の取材に対し、大連の物流会社からの依頼で釜山までの輸送を請け負っただけとしたうえで、「最終の行き先が北朝鮮とは知らなかった。積荷が高級車とは知っていたが、北朝鮮など全く思わなかった。迷惑している」と話しています。

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