中国人“戦時性被害者”の映画「太陽がほしい」上映[2019/09/14 23:01]

 戦時中に日本軍から性暴力を受けた中国人女性を20年にわたって撮影したドキュメンタリー映画の上映が各地で行われています。

 映画で証言した女性たちによりますと、性暴力を受けた当時、まだ少女だった彼女たちは、監禁されて太陽も見られなかったといいます。そこから、タイトルは「太陽がほしい」となり、日本軍の元軍人らの証言も交えて、20年にわたって撮影されました。性暴力を受けたことで差別され、病気や貧困に苦しんだ女性たちの過酷な人生が描かれています。
 班忠義監督:「女性たちに一人ひとりの価値、一人ひとりの物語がある。それは非常に大事なことだ」
 観客:「中国でこれほど悲惨な問題があるのは、これまで詳しく分かりませんでした。同じ女性としてすごく悲しい」
 映画のなかで証言した女性たちはすでに全員が亡くなり、監督は日本では戦争の歴史が次の世代に伝えられていないとして危機感を表しています。「太陽がほしい」はアメリカやオランダの映画祭で最優秀賞を受賞するなど海外でも高く評価されていて、今後、全国での上映が予定されています。

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