“ほぼ行けない国”が観光ビザの発給開始[2019/09/30 07:29]

 外国人の受け入れを厳しく制限してきた中東のサウジアラビアが27日から、日本を含む一部の国と地域を対象に観光ビザの発給を始めました。

 イスラム教の戒律に厳格なサウジアラビアはこれまで、ビジネスや留学などの目的以外で外国人が入国することは困難な国でした。新たに発給が始まった観光ビザは日本やアメリカを含む約50の国と地域が対象です。女性に対して着用が義務付けられる黒い衣装の着用について外国人は免除されますが、聖地である「メッカ」にイスラム教徒以外の人が訪問することや飲酒は禁止されます。国内経済を特に石油に依存してきたサウジアラビアにとっては経済の多角化を図るための改革の一環です。
 サウジ観光国家遺産委員会、アハメド・カティーブ委員長:「ムハンマド皇太子が掲げた経済改革計画『ビジョン2030』の一環で、世界中の観光客に対し、国を開き、偉大な資産や宝を見てもらうよう(皇太子は)指示しています」
 サウジアラビアは現在、4000万人となっている観光客数を2030年までに1億人にまで増やしたいとしていて、イスラム教の戒律を守りながら外国人客をどう受け入れるかに関心が集まりそうです。

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