緊迫する香港情勢 区議会選挙で民主派躍進!?[2019/11/24 23:30]

 BS朝日「日曜スクープ」(毎週日曜午後6時54分〜)は民主化デモで緊迫する香港で唯一、住民による直接投票が行われた区議会選挙の投票の様子を現地から中継しました。

 森林華子記者:「香港は24日午後7時10分すぎです。私の後ろにあります、中学校も投票所になっていて、現在も投票が続いていますので、このように有権者がひっきりなしに投票に訪れています。私の後ろにあります、ピンクのカウンターがあるんですけど、あの向こう側が投票所になっています。投票所は香港の法律で撮影することはできないんですけれども、見ることはできまして、先ほど見たところ日本のものとですね、ほぼ変わりがない。白いカウンターのように覆われていまして、隣の人が投票している様子を見ることはできない。日本と同じなんですけれども、一方で違うところもありまして、それが投票用紙です。投票用紙は日本は自分で名前を書くスタイルだと思うんですけれども、香港の場合は投票用紙にすでに候補者の名前が書いてありまして、そこにチェックの形になっているスタンプをポンと押す形になっています。24日のですね、投票なんですけれども、早朝から多くの有権者が詰め掛けました。こちらの投票所でも有権者が並びまして、一番多い時は、この坂道を上って曲がった所まで列は続きました。なので30分からですね40分、投票するのに時間がかかりました。というのも、香港政府は混乱が起きれば選挙を中止するというふうに言っていますので、多くの人が早めに投票に訪れています。気になる警備状況なんですけれども、約4000人の警察官が警戒にあたっています。前線の指揮官はこのことについて、総動員体制で行うというふうに言っていまして、そのかいもあって、今は混乱は起きていません。また、香港の3カ所の警察署では特別な投票所が設けられました。一連の抗議活動などで逮捕された人たちも投票しています。香港では刑が確定した後も投票ができるので、刑務所にも20カ所特別な投票所が設けられました。希望すれば受刑者も投票が可能です。先ほども出ましたが、最新の全体の投票率は午後7時半の段階で60%を超えています。前回は47%でしたので、もうこの時点で大幅に上回っていまして、過去最高を記録するのは間違いありません」
 山口豊アナウンサー:「ずっとこれ香港ではね、あの学生たち中心に過激な行動もありました。やっぱりこの民主的な選挙をしたいということでこの過激な行動を控えるように呼び掛けていましたよね。それがうまくいってこの投票率も上がっている、順調に投票も進んでいるということなってるんでしょうか」
 森林華子記者:「その通りです。むしろ劣勢だった親中派が変わったというのが原因の一つかと思います。親中派がわざと混乱を引き起こして選挙を延期させてしまうという懸念もありました。しかし、大学などでのこの衝突を受け、親中派は無党派層で変化が起きている。自分たちにもチャンスがあるというふうに分析をしていて、投票所での混乱が回避されたと私は見ています」
 山口豊アナウンサー:「これ投票率も最新で先ほど60%超えだっていう話がありました。相当高くなりそうですよね」
 森林華子記者:「そうですね。最初の段階では倍以上のペースで増えていますので、恐らくですね、過去最高と申し上げましたが、過去最高の高い投票率になると思います。というのも今回も関心が高くて、今回は海外に住んでいる有権者も投票のために香港に戻っています。私は日本から戻ってきた人を取材したんですけれども、民意を示したいというふうに言っていまして、24日に投票をして25日朝の飛行機で日本に戻るというふうに話していました」
 山口豊アナウンサー:「香港の地元メディアはこれどういうような結果になるというふうに伝えてるんでしょうか」
 森林華子記者:「香港のメディアなんですけれども、民主派が目標にしていた過半数を超えるのは難しいと予想しています。元々3割の議席だった民主派ですので、次の行政長官の選挙に間接的な影響力を持てる半数は超えなくても十分な成果はあるというふうに予想しています」

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