「いい加減に…」捉え大勝 EU離脱以外の政策は?[2019/12/13 18:18]

 EU(ヨーロッパ連合)離脱の是非が争点だったイギリスの総選挙はジョンソン首相が率いる与党・保守党が過半数を制し、大勝しました。これで来月末のEU離脱への道筋が固まりました。ロンドンから報告です。

 (大平一郎記者報告)
 EU離脱を巡る堂々巡りの議論は「もういい加減にしろ」というこのイギリス全体の空気感をジョンソン首相はうまく捉えました。ほぼすべての選挙区で開票作業が終わり、保守党は過半数を大幅に上回る364議席を獲得する見込みです。これは1987年のサッチャー政権以来の大勝です。そして注目はスコットランドなんです。EU残留を訴えるスコットランド民族党が大幅に議席を伸ばしています。今後、スコットランド独立の動きも加速しそうです。EU向けの輸出が多いスコッチウイスキーのメーカーに話を聞いたところ、関税がかかることを心配して離脱、場合によっては独立に賛成すると話していました。ジョンソン首相は、離脱以外はほとんど具体的な政策を語っていません。「首相は信用できない」という人も6割に上るという世論調査の結果もあります。ジョンソン首相は、来月末にEU離脱をほぼ確実にしましたが、実はその後の方が心配されています。

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