中国でアーセナル戦の放送中止 原因はツイート?[2019/12/16 13:25]

 中国国営中央テレビはサッカー、プレミアリーグのアーセナル対マンチェスター・シティ戦の放送を中止しました。ツイッターで選手がある批判をしたことが原因とみられます。

 アーセナルに所属するトルコ系で元ドイツ代表のメスト・エジル選手は「コーランが焼かれ、モスクが閉鎖され、イスラム神学校が閉校させられ、聖職者たちが次から次へと殺され、兄弟たちが強制的に収容施設へ送られている」とツイートし、中国政府による新疆ウイグル自治区のイスラム教徒らへの弾圧を非難しました。ウイグルに住むイスラム教徒の7%にあたる約100万人が再教育センターに収監されているともいわれています。このことで中国政府に対し、国際的な批判が高まっているさなかでのこのツイート。中国の環球時報によりますと、中国サッカー協会はエジル選手の発言に対して「大きな憤りと失望」を表明。中国国営中央テレビは16日に予定していたアーセナル対マンチェスター・シティ戦の放送を中止し、他の番組に差し替えました。北京市民からも反発の声が上がっています。
 北京市民:「私は彼がとても間違っていると思う。スポーツマンとしての彼の最も重要な責任は仕事をうまくやること、または良いサッカーをやることだ。自分のキャリアに責任を持ち、他国をあおるような発言は慎むべき」「優れたスポーツ技術で選手をいくら好きになっても私たちは中国人なので、一貫した姿勢を譲らない」
 プレミアリーグは中国で2019年から2022年にかけての放映権を7億ドル、日本円で約765億円で販売し、非常に収益性が高い市場となっています。アーセナルは「彼が表現した内容は完全にエジルの個人的な意見」とし、サッカークラブとして政治に関与しないという原則を守っているとコメントしています。

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