“新型コロナ”ロシアや北朝鮮でも危機感[2020/01/31 08:45]

 新型コロナウイルスの感染拡大は中国と国境を接するロシアや北朝鮮でも深刻に受け止められ、両国は危機感を募らせています。

 プーチン大統領:「新型のコロナウイルスが異質なのは全く新しいものであるという点であり、我々がどれだけ対策をしているのかが問われる」
 中国と約4000キロにわたって国境を接するロシアですが、現時点で「感染者はいない」としています。ただ、ロシア政府は中国に向かう大半の列車を運行休止とし、5つの地域の国境も閉鎖するとしました。こうしたなか、極右政党の党首を務め、根拠のない発言で物議を醸す重鎮の下院議員は今回の感染拡大を「経済で中国に負けているアメリカによる仕業だ」としたうえで、「どうせ誰かが薬を売って大もうけする」と話すなど混乱を助長しかねない動きも出ています。
 北朝鮮ではこのところ、国営メディアが「国家存亡に関わる重大問題だ」などと連日、報道して警戒を強めています。これまでに北朝鮮で感染者が出たとの発表はありません。ただ、政府が運営するウェブサイト「ネナラ」は、熱があったり回復の遅い肺炎患者を入院させて隔離していることを明らかにしていて、感染が疑われる事例が出ている可能性があります。こうしたなか、北朝鮮政府は国民に体を鍛えて抵抗力を高めるよう呼び掛けています。

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