新型コロナに新感染経路 中国衛生当局「証拠ない」[2020/02/10 19:47]

 新型コロナウイルスは世界28の国と地域に広がり、感染者は4万人を超えました。死者は910人に上っています。そして、上海市が感染経路についての判断を明かしました。「直接感染」「接触を通じた感染」「エアロゾル感染」です。そのエアロゾル感染について、現地の中国ではどのように受け止められているのでしょうか。北京から報告です。

 (森林華子記者報告)
 もちろんこの発表は中国でも話題になっていますが、中国政府の衛生当局は「今のところ、新型コロナウイルスがエアロゾルで感染する証拠はない」と否定しました。そのため、中国の人々には「どっちを信じればよいか分からない。見解を統一してほしい」などと当局の対応へ不満が広がっています。新たな情報ですが、中国政府の専門家チームのトップ・鍾南山医師らは、これまで最大規模となる感染者1099人を分析したデータをまとめました。そこで感染者の大半に初期の段階で発熱がないこと、そして潜伏期間は平均は3日ですが、最も短い場合は当日、そして最も長い場合は24日になるとしました。あくまで個別の例だとはしていますが、14日などとされていた最も長い潜伏期間がさらに延長される可能性もあります。10日夜にWHO(世界保健機関)の専門家チームが北京入りし、この件についても意見交換するとみられます。

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