“さまよったクルーズ船”カンボジアで乗客下船中[2020/02/14 12:06]

 新型コロナウイルスへの懸念から日本やタイなどに入港を拒否されたクルーズ船「ウエステルダム号」はカンボジアが受け入れを認め、乗客の下船が始まりました。

 (白川昌見記者報告)
 ウエステルダム号はシアヌークビルの港での停泊が続いています。約100人ほどの第1陣の下船が始まった時には大きな歓声が何度も上がり、人々は笑顔で船を下りてきました。日本人5人を含む約2300人が乗ったウエステルダム号は1日に香港を出発した後、複数の国から入港を拒否され、海上での漂流状態が続いていました。こうしたなか、中国重視の姿勢で知られるカンボジアのフン・セン首相が受け入れを表明し、14日も港に登場して自ら乗客を出迎えました。船内で体調不良を訴えた20人が陰性だったことから下船が始まりましたが、地元の人からは「本当に感染していないのか。これをきっかけにカンボジア国内で広がったら心配だ」という声も上がっています。ウエステルダム号は数日、停泊し、乗客らは船会社が手配したチャーター便に分乗して帰国の途に就きます。

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